先日の僕
ある日、僕は隣町を歩いていた。先生のおうちの周辺。決してストーカーなんかじゃないよ? 突然代理の教師が来て、先生が休んでいることが心配で。
そう、それだけ。心配してたんだ。
うっかり会えたらなぐらいの気持ちだった。
そして、それは起こる。
久しぶりに会った先生。嬉しさでつい、いらないことを言う。
「先生、なんか太りました?」
「まあ、そうですね」
「あと、そんなに小さかったですか」
しばらくの沈黙。そして、先生は今分裂していることを話し始めた。
「・・・誰にも言うなよ? 上の先生方しか知らないんだから」
「はい・・・あの先生、さっきごめんなさい」
「?」
「俺、すごく失礼なこと言いました」
「別にいいよ。知らなかったんだし。今知った、だからもう言わないだろ? 」
久しぶりに会ったせいか優しさが過多で、何だか吐きそうだった。
ああ、勝てそうにない。
好きだなと思った。
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