第13話王都

俺たちが住んでいる国、コロンゾン王国。魔族との国境が近い国であるが、比較的。相対的ではあるが、民主的だと評価されている国である。(俺にはこれが信じられないが。)で、そこの王都。名前はルー、、、、何とかだったはずだ。どうせ、王の名前とかからとったんだろうな。

王都はかなり繁盛していた。新宿の駅前ぐらい人がいる。うれしいことに、俺たちの王家の飾りを見たらすぐに避けていただけるおかげで、変やつにちょっかい出されることもない。護衛として、この服を着ろ(意訳)と、地味な眼鏡の男に言われて、頑丈そうだが動きにくそうな服だったので断りかけたが、意外と機能性は悪くない。

「ゼスと呼んでくれ。地味な眼鏡の男、では長いだろう。」

ゼスらしい。口ではそういうよ。

「おい、ゼス。」

ミリオンさんは、町から王都に行くために馬車に乗った時から、少し期限が良さそうだ。面白そうにいつも小さく笑っている。

「飯はでないのか?」

気分も大きくなってるみたいだ。小さい大人らしくて可愛い。偉そうな態度が逆に場慣れしているように見える。

「出ますよ。」

そういって、指を鳴らすと、馬車の中から料理が現れた。出来立てほやほやの海老や、炊き立てごはん、魚の刺身など新鮮なものが机一面に出現する。

「空間魔法、、、ですか?」

しかも、かなり高度なものだろう。物品は鮮度を保って運ばれているように見える。

「ええ、この馬車に内蔵されている、ね。」

物に内蔵、、、、

「王家のものだからな。空間魔法歴代最高の魔法使いが作ったんだろ。」

凄い奴がいたもんだ。

「うまいですね。普通に。」

いつものような味がする。まずくなってるみたいなことはないか。

「で、だ。お前さんのとこの王子様はどんな奴なんだ?俺が気に入らないやつなら帰るぞ。」

帰れるかわかんねんけど。

「いや、ミリオンさんなら気に入るでしょう。気が合うと思いますよ、彼と。」

気が合う、、、熱血みたいな感じなんだろうか。

「それは、ちょいと楽しみだな。」


ギギギイイイギギギギギギイイ。木の板がたわむ音がする。本当に、城って水堀で囲まれてるんだな。

「本当に堀で囲まれてんだな。」

「ここ、300年前には魔王軍の侵略を一か月耐えた城でもありますからね。」

はえー、そういわれると城壁についている汚れが魔法が撃ち込まれた跡に見えなくもない、、、

「では、入りましょう。」

目の前には、どこかの遊園地よりも広い城が広がっていた。石で構成されていて雰囲気もあるな。何より、デザインがかっこいい。剣と杖と桑が交差したマークが城の中央に飾られていた。

ドアに張り付いていた執事にドアを開けられ、その中に入る。

「ひっろーい。」

月並みの感想ですが、其れしか出ません。うちの学校十三個分はありそうな敷地だ。

「あまり、騒がないでくださいね。お二人とも大丈夫だとは思いますが。」

そういって、地味な眼鏡をかけて男、じゃないゼスは背筋をピンと張って歩いていった。背が高いからその後ろを歩くだけで安心感がある。


そして、10階建ての城の3階部分。王家五男、その陣営の総本山に俺たちは会おうとしている。

「今帰ったぞー。」

そういって、ゼスは部屋の中に入っていった。

「失礼します。」

「失礼するぜ。」

本や剣が乱雑に置かれた部屋の中には俺と同年代ぐらいの黒い瞳の少年がいた。


「ゼス、こいつら誰だ?」

その黒い髪で黒い瞳の少年は至極当然の疑問を投げかけた。

「味方です。さっき引き入れました。」

ゼスにしては雑な説明だな。本当に。

「なるほど、信用できるんだな?」

「・・・・どうでしょう。まだ、わかりません。」

おいおい、といった感じで彼は髪を触った。うーん、この男黒い髪をしていて黒い瞳をしているということから、思ったがまさか地球人じゃあるまいな。(この世界に住んでいる住民、髪が黄色だったり、肌が黒だったり、目がみどりだったりするので黒い髪と黒い瞳がそろってるのはかなり珍しい。別に、黒い髪だけ、とか黒い瞳だけ、とかなる浴びるほどにたくさんいるんだけどね。)それは、仲良くなったら聞いてみるとしよう。

「なるほど、お前ら、、、いやあなた達?違うな。君達。これだ。戦えるのか?」

ミリオンさんと目くばせをする。

「戦える方、だとは思います。」

平均値は知らないけどね。

「二人とも戦えると思います。特にミリオンさん、、、お爺さんの方は、肉弾戦では私では太刀打ちできないレベルです。」

「わかった。じゃあ、若い方は?」

すっと、見通すような目で見られて自然と背筋が伸びた。

「彼は、まだ発展途上ですが目を張る魔力量を持ってます。」

「どうも、よろしく。」

よろしく。」

こうしては、俺たちは王都に入ることになったのだ。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――どうも、絶対に怯ませたいトゲキッスです。毎度毎度読んでいただきありがとうございます。いつもいつも感謝しております。えー、今回から日本人がもう一人出てきましたが、こんな感じであと何人か出しますね。今後とも、どうか作者とこの物語を贔屓にしてください。では。









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チートはもらったが、世界に男しかいないなんて聞いてない。 絶対に怯ませたいトゲキッス @yukat0703

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