幕間-1 ひみつのおはなし
『もしもし、我ですが。精霊珠殿、いかがしておられるかな』
『楽しいというか、まあ、酒も甘露じゃがお役目があるでの。転生人候補殿とその姉君は良い心ばえのものだ。
あれれ、ばれちゃった。やっぱり白さんはすごいなあ。
双珠だけれど、知の精霊珠は色んな人さんとか精霊さんとか精霊獣さんとかに会えてうらやましいから、時々代わってもらってるの。
実は、竜の先生にもばれてる。王宮の人にはばれてない……はず。精霊王様は笑っておられたよ。
あと、和の精霊珠の仕事は、王宮から王国を平和の光で照らすことだよ。コヨミ王国の平和の象徴。
そうそう、王宮の中って、広いし、きれいな庭園とかお花とかキラキラしたお宝とかすごく上手な絵画とかたくさんあるからそれぞれに宿ってる精霊さんもたくさんいて、お友達は多いけどたまには別のところに行きたくなるんだよね。
女王陛下さんと王配殿下さんは直接話せるお友達。あと筆頭侯爵令嬢さんな
知の精霊珠は話したことあるんだって。いいな。
あ、聖教会本部の聖魔法大導師さんもお友達。こっそり遊びに行くと、聖魔法を教えてくれる。
……秘密ですよ、って、瞬間転移陣の発動聖魔法も教えてくれたよ。
『精霊珠殿、大切なことをもう1つ。姉君のおかげで、異世界のコヨミの墓に参らせてもらえた。閑かな良いところに連れ合いと眠っておった。有難いのう。転生をお願いしておる黒曜石のものも、姉君以外の家族に会えて喜んでいた。良き
コヨミさんの異世界のお墓! すごいすごい。竜の先生に必ず伝えるよ。
そうだ、白さん、
この間、お母さんになでなでしてもらえてたよね。よかったよねえ。
『……有難い報告じゃ。また連絡ができたら致すのでな。それではの』
はーい。白さん元気だね。
黒曜石の子もお姉さんもいい子だったね。このお話を竜の先生に伝えたら、王宮に戻ろうかな。
転移陣の準備じゅんび。
『そろそろかな? 楽しかったよー』
知の精霊珠だ。たまにだから王宮も楽しかったみたい。
『こっちも楽しかったよ』
それじゃあ、一緒にそろって。
『『せーの。』』
『入れ替わり楽しいね』『ね』
あ、白さんから竜の先生にお話伝えるお仕事、知の精霊珠がやることになっちゃう。
思念伝達をするから、よろしくね。大事な秘密のお話、必ず伝えないと。
だって、僕達はこの国を守る精霊珠だもん!
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