Ⅲ 検証
『社会を変える』画期技術の具体的基準とは、
どのようなものなのでしょうか?
それは、①全く新しい分野を
②多くの在来技術の生産性を高める〝多能性〟だと思います。
ここでは他の画期技術と並べて比較した、
8つの視点から新規性・多能性を考えてみました。
4が多能性をみる視点、
それ以外の全てが新規性をみる視点になります。
1.本質
農業技術 …… 体外物質の利用
工業技術 …… 体外エネルギーの利用
情報技術 …… 体外情報の利用(記録 ・演算・通信)
AI技術 …… 体外知性の創造と利用(思考)
2.直接的産物
農業技術 …… 農地・牧場
工業技術 …… 動力機械
情報技術 ……
AI技術 …… 自己改善型
3.直接的効果
農業技術 …… 食料の生産
工業技術 …… 物品の生産・輸送の大量高速化
情報技術 …… 機械操作や社会活動の効率化
AI技術 …… 技術開発や意思決定も含む、人的(知的)
4.在来技術への貢献
農業技術 …… 金属器、狩猟・採集技術の改良など
工業技術 …… 農業機械、動力漁船など
情報技術 …… 遺伝子解析、産業ロボットなど
AI技術 …… 新素材・エネルギー、知能ロボット、
自己学習型の
5.必要な実現技術
農業技術 …… 土木、冶金、器械など
工業技術 …… 機械、化学、電気など
情報技術 …… 電子・光・ソフトウエア工学など
AI技術 ……
6.経済・社会活動への影響
農業技術 …… 食料確保による安定化
工業技術 …… 大量生産による豊富化
情報技術 …… 情報処理による利便化
AI技術 ……(体内環境含む)自然・社会環境との親和化
7.制度・政策への影響(長期的なもの)
農業~工業技術 …… 技術的政策の時代
(富の安全を含む生産のための、
開発や国防を行う国家が生まれる)
工業~情報技術 …… 経済・社会政策の時代
(富の投資を含む分配のための、
社会保障や産業政策の比重が増す)
情報~AI技術 …… 人的資源政策・行政管理政策の時代
(生活の向上や少子高齢化が進む一方、
戦争や災害による淘汰が忌避され、
富の生産と分配を担う人間自身の向上や活用が、
必要かつ可能になる)
8.文明への影響
農業技術 …… 文明の成立
工業技術 …… 文明の世界的拡大
情報技術 …… 地球的限界への到達による衝撃の緩和
AI技術 …… 地球上における持続可能性の確保
以上のように見てみると、
やはり人工知能は農業・工業・情報技術のように、
新たな文明段階を
画期技術としての要件を備えていると思います。
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