第21話 夢幻だったのかな?(2)

 僕は直ぐにお目当ての物を見つけ。


「あっ、あった!」と、言葉を漏らすと。


 その物を掴んで、慌てて反転──。


 僕自身が元居た商品飾る。竹細工の大籠へと戻る。


 そしてポイ! ポイ! なのだ。


 僕はある物、【蜜キンカン】へと集り、甘い蜜を啜るオオスズメバチへと、先程慌てて取にいった物、丈夫なビニール袋をポイ! と被せると。


〈ブゥ~ン!〉と。


 オオスズメバチは丈夫なビニール袋の真上、頂上へと飛行。


『ブゥ~ン』、『ブゥ~ン』と、先程僕が夢の中で畏怖した恐ろしい羽根の音を鳴らしながら抗いてるのだが。僕自身はもう夢幻、夢枕の中に居る。先程迄居た蜜キンカンでは無いから。黄金色した魔王の事は、もう怖くはないので。そのまま、ビニール袋の口を僕はしっかりと絞めて『ポイ!』とすると。


 また「いらっしゃい!」、「いらっしゃいませ!」と、声を大にして叫び、仕事、商いを始める僕だったのだ。


(終わり)

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これは夢幻? 僕はお正月にもゲン担ぎ、『一年間風邪をひかないように』と食べることのあるキンカン。蜜キンカンになってしまったようだ? かず斉入道 @kyukon

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