JAN.5, 2022
仕事初めから疲労困憊している。アリーを追手から逃がすために一晩中駆けずり回った。連絡ついでにダークエルフのところに行って、そのまま匿ってもらった。そしてダークエルフからの伝言は聞いたそばから疲れが全身を駆け巡るようなものだった。
私の仕事は問題を解決することだ。問題を解決する職業は幾つかある。医療とかコンサルタントもそういう部類に属しているだろう。私が扱う問題は適度に多岐に渡っていて「野良猫を捕まえる」「金持ちが落とした宝石を見つける」というような下忍が請負うような類のものもあれば、再不斬と切り結ぶようなものも一応ある。勝てる気がしないが。さりとて負ければ死なので全力で逃げ切らねければならない。あるいは事前に力を借りなくてはならない。待ち合わせ場所は乾燥している。冬だからではない。サボテンの生い茂る不思議な街角で人を待つ。疲れからかウトウトしていると。その人が近づくのがわかる。そいつは熱いのだ。だから熱男と呼ばれている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます