JAN.6, 2022
私は熱男と合流したあと、やはりあまりの疲労感に「ちょっと休ませてくれ」と頼んで近所のMr.Konjo(仲間内ではミスコンと呼んでいる)という安宿を取って休憩した。そして気付くと明けて午前2時だった。こんな時間に空いている店はむんじゅる弁当ぐらいしかない。もやしの炒めものと揚げ豆腐はマストで、そこへチキン煮付けやアジフライを組み合わせていくのがノーマルだが、私たちはカツカレーを頼んだ。500円。もちろん熱男の分は奢った。
私と熱男はミスコンの部屋でむんじゅる弁当を食べながら仕事の段取りを決める。むんじゅる弁当のカツカレーはルーが別盛りで、それもご飯を埋めるほど敷き詰められたカツがあるからだ。
「それで、リツさん、今回の仕事、って、一体、どんな、感じ」
「A地点にあるものを取ってB地点に運ぶやつだね。運ぶものを妨害するやつがいるからさ。そこで熱男の出番だ」
「何を、運ぶの」
「みんなが狙ってくるもの」
「わかった」
「ありがとう」
「いつ、出発」
「ぼちぼち30分ぐらいしたら」
「了解」
「朝までには終わるさ」
時給100,000円の簡単なお仕事に出る前に、コーヒーを飲んで、カツカレーの容器を片付けた。
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