第15話 大先輩の誕生日LIVE❶
あれから2ヶ月が経った。そして明日.... 前より言われていた椎名先輩の誕生日LIVEがある日だ。この時点でまだ一度も会ったことはない。サプライズにしたいから黙っていて欲しいとの事だ。
にしても..... せめてダンスのレッスンぐらいはして欲しかったものだ。どうやら歌うだけではダメらしい、ダンスも必要との事で、俺の他に出演する子は全員オフでレッスンしているのだが、何故か俺だけ大丈夫でしょとか言われて参加はダメと言われているのだ。
まぁ別に良いのだが.....
にしても、どうやら椎名さんはVLIVEの中でもずば抜けて人気の人らしい。VLIVEの中で一番人気という事はすなわち、V界隈でも一番人気という捉え方も出来るのだが。
まぁそれでも、俺がやる事は変わらないがな。とりあえずもう寝るか、明日も学校な訳だし。LIVEがあるのは19:00ぐらいだしな。
そう言って、ベットに横になりそのまま目を閉じる。
◇次の日
いつもの様に朝の目覚ましで目が覚める。とりあえず顔を洗いにいき、それからシャワーを浴びて、朝ご飯を食べ自分の部屋に戻ってくる。
今日は椎名さんの誕生日LIVEに出る筈だが、何かツイートした方が良いのかな?嫌、けど視聴者や椎名さんには秘密にしろって言われてるからな。どうしようか、とりあえず適当にツイートしとくか。
ラルク/RARUKU😈@VLIVE5期生@raruku_vlive
20XX/6/XX
今日配信なし。代わりに何かあるかも。
これでよし、と。じゃあ学校行くか。
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和人『はぁ..... 疲れた。』そんな独り言を呟きながら自分の部屋に入る。相変わらずベットと机以外ほとんど何もない部屋だ。
とりあえずベットに腰を掛け、Twitterを開く。相変わらず通知が大量に来ており、案の定朝したツイートに対して大量のいいねやリプが付いていた。
だが、大して興味がある訳でも無いのでスマホを机に置き、早速私服を着て事務所へ向かう準備をする。
和人『はぁ..... 行くか。』
そのまま、準備を終え家を出て駅へ向かい電車に乗って事務所へ向かう。
◇VLIVE事務所
和人『やっと着いた。えーと、蓮夜さんは....』
あ、いた。
蓮夜『おー、和人くん遅かったじゃないか。もう18:30だよ。』
え?そんな経ってたのと思い、時計を見ると蓮夜さんの言う通り時刻は18:30を指していた。多分途中で寄ったゲーム店が原因か。まぁいい、遅刻した訳ではないし。
和人『すいません。確か誕生日LIVE僕が出演するのって19:20からですよね。』
蓮夜『うん、そうそう。10分くらいまでは個室の方でゆっくりして貰ってていいから。あこそは良いよ〜、TVもあればお菓子も大量にある。しかも全部無料!良く僕も使ってるんだ〜。』
和人『へ、へぇ。そうなんですね〜。』
蓮夜『何か冷たい態度だなぁ〜。まぁ良いか。とりあえず個室は4Fのここね。』と言って案内表のとある場所を指でとんとんと叩きながら見せてくる。
和人『分かりました。じゃあ、また後で。』
蓮夜『うん、後でね〜。』
そう言って俺は蓮夜さんと別れ、エレベーターに乗り込む。
これから椎名先輩の誕生日LIVEかぁ..... はぁ、めんどくさ。
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