第9話
「ここはa<1 -1<a<1 1<aと場合分けをして、図を書いてとけば良い。」
「分からないーーー。
数学って何でやるの?絶対いらない!
休み時間があったら十分じゃん。
佐藤さんもそう思わない?」
休み時間しかない学校はもはや学校じゃないぞ。早坂さん。
佐藤さんは学校を休んでて内容を理解出来てないだろうけど、この人アホなのか。
「山本先生、休憩をしたい所存でごさる。」
うん、バカだ。
今は放課後。
アイドルとクラスのモテてる女子と人のいない静まった教室で勉強をしている。
何それ。夢みたい!と思ったが、教えるの大変すぎる。気がつけばもう外はオレンジ色になってる。あー、俺のテスト勉強時間がどんどん減っていく。
「バカを見る目で見ないで山本先生!
私はバカじゃないのであります。
クラスの子達と放課後いつも遊んでただけで勉強をしてなかっただけなの。
脳の中には東大レベルの頭脳が詰まってるから!」
「東大の頭脳をもつならスケジュール管理できるよなぁ。」
「てへっ。」
てへっ。は美少女限定だぞ。
普通の人がしたら痛いなこの子と思われるのに。
確かに早坂さんは美少女ではない。
でも、色が白く、薄い顔で十分可愛いかも。
ドキドキ。
「山本くん、早坂さん見てニヤけてる。」
「私の美貌に惚れたのね。」
一瞬のときめきを返して欲しい。
でも、この話した時の楽しさや喋りやすさがこのバカのモテる所だろうな。
友達のいない佐藤さんとも、もう仲良くなってるしな。
「喋ってばっかりじゃなくて、早く勉強しろー」
「響きゅん、ここ教えてー」
女子2人に加えて変なのも1人、いや1匹いるな。
「山本ー。
早坂さんと喋ってるのは知ってたけど、一緒に勉強会できるとはな。
お前と友達で良かったよ。早坂さんと仲良くしてるうちはずっと友達だ。」
と、小さな声で布川が言う。
この男と絶交しようと思います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます