縛る言葉のエゴイズム

幼い頃から教えられた言葉


個性を磨きなさいと


公共の場で愛されるように


恨まれないように


何の意味を持つのかも知らされないまま


掌の上で踊らされて堕ちる


あなた方の求めるものは人並み外れた能力と


些細な愛嬌発揮するありきたりな天才ばかり


その逆の人物は生物とも見なしてくれません


そんなのあんまりじゃないですか


愛してくれとは言いません


ただ迷惑とは思わないで下さい


生物ものとは見なして下さい


あわよくば何か代価下さい


成長すればあなたらは


個性を殺しなさいと


人とで波風立たないように


妬まれないように


何の意味があるかも考えずに


掌で踊って堕ちる


あなた方の求めるものは人並み外れた才能と


馬鹿みたいに従順なありきたりな下僕ばかり


元々人でなくなったのに道具でもないのね


そんなのあんまりじゃないですか


愛してくれとはいいません


奴隷になろうと思いません


生物ものとは見なくていいので


地獄行きの船から乗り変える切符を下さい




全ては計算通りと何年後かの私もそう笑う


私が求めるのは人と違う特技と


一つのヒビもない美しい仮面

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