幕間 とある少女たちの、存在しないはずの会話3

~ルナ、マイア、リーゼ視点~


「ふぁああぁぁ…………あれっ!? ミツキがルナになってる!?」


「おはよう、マイア」


「ねぼすけね……残念だけど、もう夜よ」


「えっ、え? あれ……? ボク、ミツキに背負ってもらってたよね?」


「ええ。彼と別れるまではね」


「まったく、あたしたちに心配させておいてお昼寝だなんて。いい気なものよねー」


「そ、そんなんじゃないよ! ちょっといろいろあって……」


「ダンジョンでゴーレムと戦ったのよね」


「炎の魔法を使うゴーレムか……見てみたかったわ」


「ええっ!? ふたりとも何で知ってるの?」


「それはもちろん、いっしょに冒険した人に聞いたからよ」


「なかなか楽しい冒険だったみたいね」


「いやいや、そんなに気楽なものじゃなかったよ! 命がけだったんだから!」


「そうなの? ミツキはそんなふうに言ってなかったけれど……」


「まあ、スクラップベアすら瞬殺するやつだからね……あれに付き合わされたんだったから、本当にやばいのが出てきたのは間違いないんでしょう」


「そうなんだよ! なんか明らかに強いゴーレムだったのに、ドカンとやったあとにスパンってやっつけちゃってね! ボクがいなくても、ミツキならひとりでも攻略できたよ、絶対!」


「マイアの説明だとよくわからないけれど……彼、そんなに強いの? ホーンラビットの群れをひとりで倒してはいたけれど……」


「あいつは、やばいわよ」


「やばいやばい! やばすぎだよ!」


「そ、そう……私もミツキの強いところ、見られるのかしら……」


 3人の少女たちは、最近パーティに加わった旅人の話をしながら、宿へと戻っていった。

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