第9話アルフレッド王子の婚約者
「シェリー仕度は出来たかい?」
コンコン!と扉を叩きますカインお兄様、朝と変わらない服を着ていましたからもっと着飾りをすると思いましたわ…
「どうしたんだい?そんなにじっと私を見て何かついているのかな?」
「いいえ、お兄様、先程馬車の音が聞こえましたわ」
「ああっ、アルフレッドが来たようだね行こうか?シェリー」
「……はぁ、わたくしもご一緒しないと駄目ですの?」
「シェリーの綺麗な姿をアルフレッドにも見て貰わないとね」
「……」
ニコッと笑顔を見せますお兄様は眩しすぎますわ。
行きたくは在りませんがカインお兄様の頼みでもありますからお会いしましょう…
二階に居ましたわたくしとお兄様は下の階へ降りていましたらガヤガヤと声が聞こえ、玄関の側にはアルフレッド様ともう一人綺麗なドレスを着ています女性が隣に立って居ますけど……
「カイン!」
アルフレッド様がわたくしと一緒に階段を降りますお兄様に声を掛け、わたくしには眼中に無いようですわ
「君の屋敷に招待してくれて嬉しいよ」
「私も君が来てくれて嬉しい、私の両親を紹介するよ。父上は城で会った事があると思うけど…」
「アルフレッド王子お久しぶりで御座います。その節はわたくし達家族の支えでもあります御務めを任されました事に感謝しております。」
「礼など要りません、フォーレ男爵私の方こそカインに世話に成ってばかりだ」
「アルフレッド様、カインの母で御座います。今日御会い出来ました事に感謝しております」
「カインの母君ですか!お会い出来て嬉しいです。カインのような優秀な人の母君にお会いしたいと思っておりました。美しい母君だ」
「まあ、アルフレッド様」
ホホホホ…とお母様が喜ばれます姿は本当に嬉しそうですわ
「アルフレッド様……」
一緒に居ました女性がアルフレッド様に声を掛け笑顔を見せて居ますけど、どなたでしょか?
「ああっ、紹介が遅れて済まない私の婚約者に成るミレニー伯爵令嬢だ。」
「ミレニーと申します。アルフレッド様の御友人と御聞き致しまして、御一緒に御伺い致しました事を御許し下さい」
ニコッと笑顔を見せますミレニー様は金色の癖毛を伸ばされました髪の毛に、青色のドレスが良くお似合いの方ですわ
「まあ~っ、婚約者のミレニー様まで来て下さいまして嬉しいですわ」
「わたくし達家族はアルフレッド王子の婚約者の方の御話しをしておりました。御会い出来るとは御婚約おめでとうございます」
おめでとうございます。アルフレッド王子様、ミレニー様!
わーっ!と屋敷の中で執事にメイド達、使用人達の祝福を浴び、お二人で笑顔を見せて喜ぶ姿にカインお兄様がアルフレッド様に抱き締めて喜ばれますのが見えましたわ。
わたくしは…祝福の輪から外れました令嬢のようですわ……
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