第4話王子の呼び出し
わたくしとお兄様がお話しをしている時、サクサクと歩く足音が聞こえましたと思いましたら、女子を四人も連れて歩く害虫…いえ、王子様が歩いて来ましたわ
「アルフレッド王子…あっ…アル、君だったのか」
「まぁ…お兄様アルフレッド様を愛称で呼ばれますなんて……」
「えっ、ああ…アルがこの呼び方が良いと言われたんだよ」
苦笑いを見せますお兄様は素敵ですが、アルフレッド様を愛称で呼ばれますのが嫌ですわ…何故愛称なの?
「カイン!?また会ったね…それに君の隣にいる令嬢は…」
何故でしょう…アルフレッド様がわたくしを見ます目が不機嫌のような顔で見ていますけど?わたくし何かしたのかしら…それにアルフレッド様と一緒に居ます女子の方達は何故アルフレッド様のお側に居ますの?この中に婚約者の方が居るのですか?
「酷いなアル、私の妹のシェリルだよ馬車から降りた時に君に紹介したよ」
「えっ…ああっ、ごめん…カインにまた女子が側に寄っていると思ったんだ」
(「貴方はどうなの?」と言ってやりたいわ…それにお連れの女子ですが目線がカインお兄様に向いて居ますけど……本当アルフレッド様は害虫ですわ)
「シェリーどうしたの?そんなに眉間にシワを寄せて」
「なんでも在りませんわお兄様」
クスッと微笑むカインお兄様はわたくしの後ろ髪を撫で下ろしわたくしもお兄様に笑顔を向けた。
「……仲が良いのだな…カイン放課後このベンチで待ってくれないか?」
「え、ああ、はい…妹も一緒で良いですか?」
「いや、カイン一人で頼む」
「分かりました」
「では、放課後……皆行くよ」
「は、はい、アルフレッド様」
「待って下さいアルフレッド様…」
「ああ~ん、待って…カイン様失礼しますフフッ」
「カイン様、教室で会いましょう!待って皆」
「……」
最後に声を掛けました女子が気に成りますが…アルフレッド様はお兄様に御話しとはなんでしょう?気に成りますわ…
「カインお兄様、アルフレッド様との御話しとはなんですの?」
「さぁ…何だろう…そう言えばアルが私達に尋ねていたね」
「卵焼き…と聞こえましたがその事でしょうか?食べたいのでしたら料理長に頼めば良いのですわ」
「……シェリー…帰宅は先に帰っても良いよ私はアルとの会話が終わった後帰るから」
「いいえ、カインお兄様、アルフレッド様とのお話しが終わりますまで待って居ますわ」
「……盗み聞きはダメだからね…」
「ほほほほ、その様な事はしませんわお兄様」
「……」
盗み聞き満々のわたくしの顔を見ましたカインお兄様がため息を吐き、わたくしとお兄様は次の授業の為教室に戻る事に成った。
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