月曜日 気づきと筋肉痛

土日の自主練で筋肉痛の体を無理にでも引きずって登校。途中で女子の友達と会ったりすると、最悪な気分になる。


セミが半目の鳴き声で人生を謳歌している。一匹一匹は別々のはずなのに、全部集まると大きな波のようになるのが気味悪かった。

夏服でも暑いものは暑い。背中に汗がくっついている。男子はズボンでもっと暑いだろうなあと思いながら歩く。


用水路の水は今にも枯れそうだった。諦めそうになりながら、細く、生きる気持ちをつないでいた。まぶしい朝日が反射し、キラキラと糸のように遠くへ続いた。



学校到着。校門からの上り坂がなかなか厳しい。

足をやっと動かし下駄箱へ。そのすぐ前にある美術室は、電気もついていなければ人もいない。一歩外に出れば生徒たちの勢いに連れていかれてしまうというのに、中には蝉の声だけが響いていた。

階段を二階分のぼり、ため息をつきながら教室のドアを開ける。

思ったより冷房が効いていてグッジョブ。だが制服は暑い。



とりによって1時間目が英語!体育ではないので制服のまま・・・やだなあー。


先生も暑そうだったけど、今はそんなことを気にできるほど優しくはいられない。


6時間の授業を終え、蝉の声が散る坂道をただ下る。道端に土があってなおかつ木が生えていることを、こんなにも憎く思う日はない。



夜。あんなにうるさかった若者は家に帰り、舞台を夜の虫たちに譲っていた。

鈴のような、花のような響きを聞くたびに、私は夜の匂いをかいだ。すんとする、夏の香りだった。

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