第34話 ポンパ!
先日、広島県竹原市の「たけはら町並み保存地区」に行ってきました。江戸時代の街並みのはずれに、昭和のまま置いてけぼりになったような電気屋さんを発見。その看板にはものすごく懐かしい日立のマスコットの鳥さんがいたんです。色褪せていたので、本来の姿を見たいと思い、ネットで検索したら、出るわ出るわ、彼に関する色んなものが売られていました。そして、名前がわかりました!
「ポンパくん」
ポンパ! エモくて悶えてしまいました。鼻血ブーです! 子供の頃、CMで何度も聞いたことのあるこのワード!
ポンとつけたらパッとつく。ポンパ! 日立のテレビ「ソリッドステートキドカラー」のCMでした。
昔の真空管テレビはつくまでに時間がかかっていましたが、真空管を使用しない「ソリッドステートキドカラー」はポンとつけたらパッとつくので、ポンパ! あの当時は、それがとても画期的に思えました。
真空管ではなくトランジスタを使っている=ソリッドステート化しているのがミソみたいですが、長くなるので、もっと詳しく知りたい方は、ググってくださいね(丸投げ)。
カラーテレビの輝度を上げるため、ユウロピウムやテルビウムといった希土類元素をブラウン管内部の蛍光体材料として用いているそうで、「輝度」と「希土」をかけてキドカラーという名前をつけたようです。
ポンとつけてパッとつくにはそれなりに待機電力を消費するわけですが、今は省エネの時代です。現在のテレビはつくまでに少し時間がかかるものに戻ってしまいました。一周回った感じですね。お帰りなさい。とはいえ、この企業努力の積み重ねがあってこその、今のテレビの美しい画像なんですよね。ありがとうございます。
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2022年10月10日の近況ノート、「昭和の遺跡?」に、たけはら町並み保存地区で発見した電気屋さんの写真を載せていますので、よろしかったら見に来てくださいね。ポンパくんの下には「ソリッドステートキドカラー」と、ちゃんと書いてあります。
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