鮮明に覚えている記憶

「いらっしゃいませ。」

正人は自分の家に帰る途中に少し寄り道でもしようかと、コンビニを見つけたのでその中に入っていった。


(んー。まぁ、電気もガスも使えないからどうしたもんか。風呂は銭湯で、食事は弁当にしてたら結構お金掛かってしまうからなぁ。

ーーー今度大家さんに電話して生きてますとか言って電気もガスも通せるようにするか。)


コンビニの弁当コーナーで、うぉーいお茶と鮭おにぎりとツナマヨをカゴに入れ、支払いをしにレジに向かっていった。


「はい、合計で743円です。」


「えーと、じゃあ1000円で。」


「…お釣りは257円です。…またのご来店を。」


支払いも終わりちょうど自分の家に帰る時に、少し興味のある雑誌をチラッと視界に入ったので雑誌コーナーに足を運んだ。


(何々?『今月のダンジョン&注目の人特集』

…まぁ、別に急いで帰るわけではないからな、少し位は見てみるか。)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(…まぁざっと見た感じ、【シャースチェ】ていう冒険者パーティーが、小規模Aランク関田ダンジョンを攻略したのが大きな見出しになっていたな。

ーーーえっと最後には『Sランク四天王特集』?)


正人は、最後の見出しの『Sランク四天王特集』を見た瞬間、背筋が、ゾクッと凍りついたかのように固まった。


(………あはは、まじかよ。『あの4人』がこの国のトップになってたのかよ。……正直に言うと余り知りたくなかったな。)


その記事に書かれていた1部にはこう書かれていた。


〝 Sランク冒険者『兼冒険者ギルド、ギルドマスター』、《剣鬼》九条詩音


Sランク冒険者『兼冒険者ギルド、副ギルドマスター』、《賢者》松本茜


Sランク冒険者、《絶影》篠原志乃


Sランク冒険者、《守護者》佐野彩香〟


(…はぁ、流石に『あの日』に起きた出来事がトラウマになってるな。

ーーーまぁ、何せ『あの4人に無限牢獄に閉じ込められた』からな。)


正人は少し『あの日』の事を、今鮮明に思い返していた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

補足:冒険者のランク付けについてですが、

Fランク冒険者は、約1000万人

Eランク冒険者は、約100万人

Dランク冒険者は、約10万人

Cランク冒険者は、約1万人

Bランク冒険者は、約1000人

Aランク冒険者は、100人

Sランク冒険者は、10人

(日本の総人口は約1億人位です。)


ちなみに主人公(秋山正人)はFランク冒険者です。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る