新規冒険者の育成④
『キュキュ』
ぴょんぴょんと1匹の角が生えたウサギが皆の前に現れた。
「皆さんいいですか?今現れたこのモンスターの名前は『ホーンラビット』で、これから皆さんが倒してもらうモンスターです。
…まぁ、まずは私が倒すお手本になるので見といてください。」
と、言いながらホーンラビットの前に立ち、詳しく説明をしだした。
「一見このモンスターは角が頭から生えているだけで、ウサギと何ら変わりがないと見えますが『キュキュッ!』」
ホーンラビットは、柊悟の説明を割って角から突進をしだした。
しかし、その攻撃は簡単に読まれていて、柊悟はホーンラビットの首を掴んでいた。
「これもモンスターの1種なので隙あらば私達を殺します。
ですが、このモンスターは動きが単調で突進しかしないので比較的安全ですので、これから皆さんには3人組になってモンスターを倒してもらいます。」
と言いながらホーンラビットの首を掴んでいた手を離した瞬間、もう片方のナイフで首を一閃で斬った。
「まぁ、グループはこちらで決めておいたのでこれから順番で呼びますので、それぞれのグループに別れてください。」
〜〜〜5分後〜〜〜
「では、皆さん3人組になったと思うので、軽く自己紹介をしてください。それが終わったら呼ばれた順番でホーンラビットと戦闘をしてもらいます。」
と、柊悟の話が終わりそれぞれのグループが軽く自己紹介をしている時、1人の赤色の短髪の少年が自己紹介をしてきた。
「初めまして、俺の名前は佐々木悠斗です。職業は『二刀流剣士』です!」
「…私の、名前は…加藤志乃。…職業は、『付与術士』…です。」
その少年の後に、水色のロングの髪型の少女が軽く自己紹介をした。
(へぇー、職業には『付与術士』ってもんもあるんだな。流石リアルファンタジーだな。)
「最後に俺だな。俺の名前は秋山正人。職業は『剣士』だ。」
それぞれのグルールが軽く自己紹介を終えたと分かり、柊悟は最初のグルーブを言い出した。
「もう軽く自己紹介は終わったと思いますから、最初は加藤志乃さん・佐々木悠斗さん・秋山正人さんの3人組のグループで、今来た3匹のホーンラビットと戦闘を行ってもらいます。
…まぁ、相手は角の生えたウサギなだけなので頑張ってください。」
「正人さん、志乃さん。頑張りましょまか!」
コク。
「…」
「あぁ、そうだな。」
1人の赤髪の少年は、リュクから2つの剣を取り出し、1人の少女もまた細長く大きな杖を取り出した。
しかし、秋山正人はというと、
(まぁ、このままステータスから取り出したら流石にバレるだろうし、リュクでバレずに取り出すか。)
ボソッ
「『ステータスオープン』」
と言い、迷わす『チュートリアルダンジョンの裏・無限牢獄』のクリア特典『使い古された錆びた剣』を押し、あたかもリュクから取り出したかのようにみせた。
(さて、頑張るとするか!)
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