現状把握②
(次は自分の身の回りからだな。無限牢獄に閉じ込められてから鏡がなかったから、自分の顔さえあまり覚えてすらいなかったな。)
正人は手探りで自分の体に傷があるか調べていると、1つの疑問が湧き出てきた。
「は?いや、ちょっと待てよ。どうして『スマホ』があるんだよ!?」
(スマホは『あの4人』とチュートリアルダンジョンを攻略していた時に壊れたはずじゃ
ーーー…もしかして『元の体』って、無限牢獄、いや、チュートリアルダンジョンに来る前の自分に戻すこと言うことか……)
「間際らしすぎたろ!!丁寧に書けよ、せめて『元の状態』とかの方が分かりやすいわ!」
(…でもこれは大きな誤算だったな。
ーーー『ピロン』まじかよ、ダンジョンの中でスマホを使えることは分かっていたが今使えるとはな。まぁ、やる事は1つだよな。そう、情報集めだよ!今の日本はどうなっているかで夢の難易度が変わるからな。)
〜〜〜5分後〜〜〜
(…率直な感想で言うと『まじかよ』の一言だな。もう10年は経っていたとは俺、時代に着いてこられるかな?
まぁ、それはさておき本腰を入れて調べるか。)
正人はそう思いながらスマホで調べたもの、自分が知っている事をメモしていた。その内容が次のようになっていた、
・チュートリアルダンジョン→大規模ダンジョン→小規模ダンジョンとなって世界に発現し、俺が巻き込まれたのが最初の発現されたチュートリアルダンジョンだった。
・『チュートリアルダンジョン』…ゲームで言うチュートリアル、魔法やスキルなどの操作方法を覚えて少し実践する。ここはほんの序盤に過ぎなかったこと。
・『冒険者ギルド』…主に冒険者を雇い入れ、ダンジョンの奥地に行かせるように手配などをする企業(?)といった感じ。
・『冒険者』…冒険者ギルドで『ニートや住所不定』でも簡単になれる職業(死んだら自己責任)。
冒険者はランクがあり高い順で言うと、
Sランク→Aランク→Bランク→Cランク→Dランク→Eランク→Fランク
となっており、ランクが高いほどお金が多く貰えたり優遇されやすくなる。
(リアルファンタジーの世界になったから、ラノベやアニメのテンプレ通りでこうはなるよな。…もちろん俺がなるのは『冒険者』だな。なんせ日本で1番職業にしている人が多いいし、住所不定でもできるからな。)
正人には少なからず考えがあった。『あの4人』…4人の少女に生きていると知られたりしたら、確実に自分が思っている日常は消え失せると思っているからだ。
「さて、そろそろ外に出るか。
ーーーって言ってもどうするんだ?…あぁ、クリア特典の所を押せばいいのか。『ステータスオープン』」
と、正人の前にステータスを出現させ、『チュートリアルダンジョンの裏・無限牢獄』のクリア特典『無限牢獄の出入口』の所をそっと押した。
その瞬間、正人はこの薄暗い建物の…無限牢獄の中にはもういなかった。
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