第13話 ドラゴン
場面は最終局面だ。
俺はザケルに父親が廃嫡したがっているぞと匿名で手紙を書いた。
現在、俺が何をしているかと言うとブレイクの護衛だ。
冑を被っているので誰にも顔は分からない。
計画は順調に進んでる。
ブレイクに買収されたメイドが、ザケルに父親を暗殺するように吹き込んでいる最中だ。
舞台は出来上がった。
父親とザケルのティータイム。
俺とブレイクは乱入した。
「父上、そのお茶を飲んではいけません。毒が入っています。そうだよな、ザケル」
「ブレイク、貴様。なぜその事を。こうなったら」
ザケルが短剣を抜き父親に襲い掛かる。
俺は剣を抜き、ザケルの短剣を切り落とした。
「なんでだ。なんでこうも上手く行かない」
「ザケルを連れて行け。顔も見たくない。お前のような奴は廃嫡してやる」
「くそう、こうなったら」
ザケルは懐から笛を出すと吹いた。
吹いたが音はしない。
何だが嫌な予感がする。
「ふはははっ、これで終わりだ。みんな死んでしまえ」
「兄上、何をしたんだ?」
「聞きたいか。ドラゴンをおびき寄せる笛を吹いた」
「この痴れ者を牢獄に閉じ込めるのだ」
ザケルは連れて行かれた。
遠くでモンスターの雄たけびが聞こえる。
笛は本物だったようだ。
外に出るとドラゴンの巨体が空を舞っていた。
│A │B │
─+────+─────+
1│使用魔力│ 1000│
─+────+─────+
2│火魔法 │=B1/2│
─+────+─────+
3│魔法速度│=B1/2│
─+────+─────+
これでどうだ。
火球がドラゴンに当たり大爆発を起こした。
だがドラゴンにダメージはないようだ。
ドラゴンが街に降りる。
俺は剣で斬りかかった。
剣が砕け散る。
駄目か。
兵士が駆け付けてきたので、武器を借りて何度も斬りかかったが駄目。
こいつをどうやったら倒せる。
ドラゴンは建物を手当たり次第、壊している
ジェンナが馬に乗って駆けてくるのが見えた。
俺は冑を脱ぎ、手を振った。
「うむ、貴殿か。ドラゴンは一人単体の魔法は無効化してしまうそうだ。魔力同調という能力らしい。倒すには儀式魔法で沢山の人間の魔法をぶつけないと駄目だ」
「よし、それなら。王都の市民が書いてある名簿はあるよな」
「もちろんあるぞ」
「それを閲覧させてくれ」
「何か策があるのだな。良かろうこっちだ」
役所に入り名簿を見る。
表計算にはデータ抜き取りの機能があるのだ。
見ただけで名簿が出来上がっていく。
よし、魔法を組むぞ。
│A │B │C │
─────+─────+───────────────+───+
1│アローン │=A1&”の魔力” │ 95│
─────+─────+───────────────+───+
2│アダム │=A2&”の魔力” │135│
─────+─────+───────────────+───+
3│アドルフ │=A3&”の魔力” │ 87│
─────+─────+───────────────+───+
︙ ︙ ︙ ︙
─────+─────+───────────────+───+
98751│ザカリー │=A98751&”の魔力” │114│
─────+─────+───────────────+───+
98752│ザカライア│=A98752&”の魔力” │127│
─────+─────+───────────────+───+
98753│全員の魔力│=SUM(C1:C98752)│ │
─────+─────+───────────────+───+
98754│氷結魔法 │=B98753 │ │
─────+─────+───────────────+───+
解説は後で良いだろうとにかく魔法はできた。
98752人分の魔力の魔法がな。
ドラゴンは一声鳴くと、氷像になって動かなくなった。
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