第50話 再構築(リビルド)
「いや基本的には、あの、学校というのは実際に魔術を勉強する場所なので」
『ちょっと待ってください』
『私それは、そういうとこはイヤ、ダメです』
『魔術しようと思ってない』
『常識を勉強しに行きたいのだから』
『その学校じゃないほうに連れていってください、ないのですか』
「なるほどね、魔術じゃない学校……」
『魔術はちょっと違うでしょ』
『あの、生きていくための基本は魔術じゃないから』
『実践だから』
『実際のことを勉強したいから』
『待ってください、そうじゃないもう一つの方の所、ないのですか?』
『普通の生きていくための』
「ああ、一応平民が集まって」
「そうそうそうそう」
普通の学校が存在することを知って、嬉しそうにうなずく祖母。
「生活するための」
『うんうんうんうん』
「学業をするような……、学校ではないですけども」
「そういった場所はあります」
元々魔導学校がメインで、普通の学校は存在しない、出さない予定だった。
しかしここまで寄られてしまった以上、魔法世界に『学業するだけの学校』を創るしかない。
設定内で、魔術学校の一部を現代学校に近い
これなら文句あるまい。
「そこでも良いです」
『そちらのあの、一般市民用の』
『勉強を行うところまで案内しますね』
「トコトコね、歩いてきましたと」
「10分くらいかな、そうしたらちょうどね」
「市民がね、まあ普通にホワイトボードはないけど」
「木の板とか、紙とか書きながら」
「先生みたいなね」
「普通になんか毎日、机みたいなもので」
「勉強している2、30人がいました」
「部屋はにいくつかある」
「そんな大層な学校じゃないけどね、やっていました」
「8時半くらい」
「通常の学校とほぼ同じタイミングで」
『だったらね、時間になるまで校庭で遊んでいるとか、時間になったら座る』
広場とかより道はしないで、早く着いたらついたで校庭であそぶのかい!!
10歳の小学校四年生女子、そのものであった。
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