アノ小説はなぜドラマ化・映画化・漫画化されたのか？ ～あんな事、こんな事が書かれてた！ あの人気作はこんなにエッチ?! これであなたの小説も映画になるかも！

第48回 婚外恋愛に似たもの その２

　続きです。

３ ぬかみそっ！

　バリバリキャリアウーマン役を平井理央が主演しました。

　平井理央と言えば、フジテレビのアナウンサーというイメージが強いですね。女優としては他にニュースキャスター役も演じています。

　主人公の隅谷雅は生まれも育ちも、美貌もキャリアも超一流、ナンバーワンのバリバリキャリアウーマン。でも、アイドルの追っかけが高じて独身です。

　そんな彼女でも３番手に甘んじている事がありました。それが追っかけをしているアイドルに目を付けてファンになった順番です。

　どれだけ熱心にアイドルの追っかけをしているかを物語るエピソードがあります。

—―「……おっかけしてるんですか、雅さん」

「してる。そのために独立したんだもの」

（中略）

「え、そんな理由だったんですか、独立したのって」—―（婚外恋愛に似たもの　文庫版　P.100、P.101）

　なんと、追っかけをするための時間を確保するために会社を興したのです。

４ 小料理屋の盛り塩を片付けない

　シンママ役を江口のりこが主演しました。

　江口のりこと言えば個性的な演技派の女優ですね。少し前までは助演でいい味を出していました。「ドラゴン桜」なんか記憶に新しいですね。

　見た目、知性等がごく普通の主人公、山田真美はスノーホワイツのメンバー同士のＢL（ボーイズラブ）小説サイトにハマっています。

　この、ＢL小説がなかなかいい。ちょっと引用します。

—―施された荒々しい口づけは身体の芯を熱く疼かせた。けれど、柳の舌が唇を割って入ってくると同時に、脳裏にみらいの顔が浮かび、咄嗟（とっさ）に俺は身を捩（よじ）る。

「やっ……放して！」

　力いっぱい手を振り払うと、拘束からは逃れられた。手の甲で唇を何度も拭（ぬぐ）った。唇が擦り切れて手の甲が赤くなると同時に涙が溢（あふ）れる。—―（婚外恋愛に似たもの　文庫版　P.142、P.143）

　いや～たまりませんねこの言葉遣い。

　でも真美には物足りないようで、ブーたれてます。

　旦那はもともとは大手の商社マンでしたが、その後人気エッセイストになります。世間から見れば羨ましい境遇ですが、真美は旦那には興味がなく、娘に執着しています。

　娘は学校でいじめを受けていて、真美がどんなアドバイスをしてもいじめがやみません。

　娘が立ち直った成長の様子と、真美の対応がとてもいいです。

—―もしかしたら、「普通」に戻ることができないのを、受け入れたほうが楽なのではないか。

「……ねえ撫子、キララちゃんと本当に仲良くしたい？　本当にキララちゃんの事が好き？」

「キライ、だってキララちゃんブスだしデブだしダサいし貧乏だし。でも仲間はずれにされるのはイヤ」

「どうして？」

（中略）

「ねえ撫子、もう学校、行かなくて良いよ」

「……えっ!?」—―（婚外恋愛に似たもの　文庫版　P.158）

　撫子が真美の娘です。このやりとりの後でちゃんと学校へ行き、もっと自分に合った友達と仲良くなって成績も上がり、めでたしめでたしです。

５ その辺のフカフカ

　ＢＬ小説家の主人公を富山えり子が主演しました。

　富山えり子と言えば個性派の女優ですね。他に「ハケンの品格」等に出演しています。

　デブでブスで勉強もできないダメ女である片岡真弓が主人公です。

　真弓はBL作家でしたが、連載が打ち切られてプロとしての道が断たれてしまいました。

　そこで、普段は働きながらスノーホワイツのメンバーをモデルにした妄想BL小説をアップしています。

　この活動がきっかけとなって、他の物語の主人公達が同じ場に集まる事になるのです。

やはりＢLについて色々と参考になる事が取り上げられています。

—―男同士で、恋愛したりセックスしたり縛られたり縛ったり、ＢLというのはとてつもないファンタジーで、私はすぐに夢中になった。なにしろ、女が介在しない。私は傍観者として彼らの恋愛だとかセックスだとかを楽しんでいられる。—―（婚外恋愛に似たもの　文庫版　P.168）

　これって、男女を逆転すればそっくりそのままＧＬ（ガールズラブ）にも言えると思いますがいかがでしょうか。

６ 茄子のグリエ〜愛して野良ルーム２

　コンサート直後の焼肉屋さんで、５人の主人公が集まります。

　５人はそれぞれの立場から意見を言い合います。

　前にお話ししたかどうか忘れましたが、私もけっこうアイドルオタク。今はメジャーになってしまいましたが、「仮面女子」がまだ無名で、「トッピングガールズ」というユニットで、つけ麺博ですごくエロい歌を歌っていた頃にけっこう応援してました。

　つけ麺エクスタシーという歌です。

https://www.youtube.com/watch?v=FhLPKCe2Zmg

　絶対聴いてください！

　◇◇◇◇◇◇

　読んでいただきありがとうございました。

　もし、なる程と感じる所がありましたら、ぜひ★評価や♡評価とフォローをお願いします。

　よろしければ、私の代表作「妻の代わりに僕が赤ちゃん産みますっっ！！ ～妊娠中の妻と旦那の体が入れ替わってしまったら？ 　例え命を落としても、この人の子を産みたい」もお読みいただけると嬉しいです。

https://kakuyomu.jp/works/16816927860596649713

　次の第49回は、「火口のふたり」の秘密に迫ります。