第36回 長編小説の仕上げ方 その4
続きです。
前回提案した「長編小説」プラス「短編小説」の他に、「短編小説」を数作品集めて一冊とする方法もあります。
これなら、どうしても長編が苦手だけれども、短編ならたくさん作れるという方でも書籍化が可能です。
私自身も、このルートを少し考えています。長編よりも短編を複数作る方が作りやすいと思ったからです。
以前紹介した鯨統一郎もこの方法でデビューしました。
まあ、長編小説の仕上げ方とは言えないかもしれませんが。
既に紹介した作品にもあります。「ふがいない僕は空を見た」がそうです。短編5編からなる物語でしたね。
ただ、この作品は短編を集めたといっても、ある意味同じ話を異なる視点でとらえ直して描いた作品とも言え、なかなか難しくはあります。
短編を7作品集めた典型的な作品として、甘糟りり子著「産まなくても、産めなくても」があります。以前男性出産を扱った作品として紹介しましたね。
それ以外の作品も妊娠・出産を扱った短編です。中心は不妊についてのお話しです。不妊治療の大変さを、様々な観点から描いています。
森奈津子の小説も個人的に大好きですね。百合好きにはたまらない物語をたくさん書いていらっしゃいます。この人の小説はエロいだけじゃなくて、とにかく面白い。所々吹き出しそうになります。
長編もおすすめなのでまた機会があれば紹介します。今日は短編集に絞ります。
「姫百合たちの放課後」は9作品であとがきを除いて281ページの短編集です。タイトルどおりいずれも百合作品です。カラミも激しくておススメ。
「ふたりのひとり遊び」これも9作品、291ページです。最後の作品がタイトルになっていて、これは特に百合好き+オナニー好きの私にとってはど真ん中ストライクの小説です。ただすべて百合ではなく、男女のカラミもあり。
森奈津子は過激すぎてとてもここでは引用出来ません。ぜひお読みください。期待を裏切らない良作揃いです。
「なんクリ」の田中康夫の短編集「スキップみたい、恋みたい」はなんと17作品を収めた超短編集。233ページで一作品は4ページ~15ページとなっています。
「夜に駆けるYOASOBI 小説集」は6作品を収録。「夜に駆ける」の原作「タナトスの誘惑」、関連作品の「夜に溶ける」、「あの夢をなぞって」の原作「夢の雫と星の花」、「たぶん」の原作「たぶん」、「アンコール」の原作「世界の終わりと、さよならのうた」で232ページです。
後半はYOASOBIの対談なので、これを除くと181ページ。一つの作品が30ページくらいです。1万2000字くらい。カクヨムコンの短編より少し多いくらいのボリュームです。
こういう作品もあると思えばかなり頭がやわらかくなりますよね。
◇◇◇◇◇◇
読んでいただきありがとうございました。
このお話はまだまだ続きます。でもいったん本論に戻ります。
もし、なる程と感じる所がありましたら、ぜひ★評価や♡評価とフォローをお願いします。
よろしければ、私の代表作「妻の代わりに僕が赤ちゃん産みますっっ!! ~妊娠中の妻と旦那の体が入れ替わってしまったら? 例え命を落としても、この人の子を産みたい」もお読みいただけると嬉しいです。
https://kakuyomu.jp/works/16816927860596649713
次の第37回は、「YOASOBIの曲と原作小説」です。
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