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2022年6月28日 14:35
ごきげんよう、放逐した子供を亡霊だと、成り代わった子供に話す。雪羽くんの亡きお母様の無念、放逐された子供こそ真の当主だ。穂村さんの気持ちも理解できないではないのですが、それこそ大人の都合なんですよね。そんな大人達の、己の利害だけに拘った勝手な振る舞いが、どれほど時雨くんを、そして雪羽くんを苦しめているのか。想像も出来ないのか、想像しても知らぬ振りなのか。雪羽くんは時雨くんに対しては、一部の真実を語らない(語れない)だけで常に真摯に接していて、その態度は感心ですけれど、それでもやっぱり時雨くんの幼い、淋しい心には、プレッシャーであり、「大人の勝手な都合」に聞こえてしまうのでしょうね。お家騒動というのは、人間でも妖怪でも、どうしても骨肉の争いと財産絡み利権絡みになってしまうので、遣り切れないですね。
作者からの返信
おだ様ごきげんよう。 今回のお話で、雪羽君の独特な死生観・幽霊観が垣間見えるお話でもありました。「死んでしまったらもう何もできない」という言葉も、彼の境遇を考えると説得力があるのではと思います。 また実は、第三部序盤にて島崎君に対して「幽霊だろうと何だろうと、逢えるものなら逢ってみたいもんですよ」と言っているのですが、これも冗談でも何でもなかったという事ですね。 雷園寺家の怨霊が誰を示しているのかは定かではありませんが、死者の無念をその縁者が晴らそうとした……という話は昔から結構ありますよね。 穂村君は雪羽君の実弟であり、歳はそんなに離れていない気がします。もしかしたら同い年かもしれませんね。 無くなってしまった母はもちろんの事、兄である雪羽君の事を神聖視していてもおかしくはありません。彼自身の言動が最愛の兄を苦しめているとは夢にも思っていないのでしょうね。(想像も出来ないのか、想像しても知らぬ振りなのか。という文言は穂村君に対してでしょうか。それとも大人たちに対してでしょうか。読解力が薄くてすみません) いずれにせよ、穂村君たちが時雨君を良く思っていないのでしょうね。 本文中でも何度も記されておりますが、雪羽君はあくまでも穏便に事を済ませようと心を砕いております。雷園寺家当主の座は諦めておりませんし、いずれは時雨君と相争う事も覚悟しています。 しかし「今」はその時期ではないと、自制しているのでしょうね。 そして時雨君自身には自分の地位が重荷になっているという感じです。 彼らの思いや行動は、一体どのように転んでいくのでしょうか。
ごきげんよう、放逐した子供を亡霊だと、成り代わった子供に話す。
雪羽くんの亡きお母様の無念、放逐された子供こそ真の当主だ。
穂村さんの気持ちも理解できないではないのですが、それこそ大人の都合なんですよね。
そんな大人達の、己の利害だけに拘った勝手な振る舞いが、どれほど時雨くんを、そして雪羽くんを苦しめているのか。
想像も出来ないのか、想像しても知らぬ振りなのか。
雪羽くんは時雨くんに対しては、一部の真実を語らない(語れない)だけで常に真摯に接していて、その態度は感心ですけれど、それでもやっぱり時雨くんの幼い、淋しい心には、プレッシャーであり、「大人の勝手な都合」に聞こえてしまうのでしょうね。
お家騒動というのは、人間でも妖怪でも、どうしても骨肉の争いと財産絡み利権絡みになってしまうので、遣り切れないですね。
作者からの返信
おだ様ごきげんよう。
今回のお話で、雪羽君の独特な死生観・幽霊観が垣間見えるお話でもありました。「死んでしまったらもう何もできない」という言葉も、彼の境遇を考えると説得力があるのではと思います。
また実は、第三部序盤にて島崎君に対して「幽霊だろうと何だろうと、逢えるものなら逢ってみたいもんですよ」と言っているのですが、これも冗談でも何でもなかったという事ですね。
雷園寺家の怨霊が誰を示しているのかは定かではありませんが、死者の無念をその縁者が晴らそうとした……という話は昔から結構ありますよね。
穂村君は雪羽君の実弟であり、歳はそんなに離れていない気がします。もしかしたら同い年かもしれませんね。
無くなってしまった母はもちろんの事、兄である雪羽君の事を神聖視していてもおかしくはありません。彼自身の言動が最愛の兄を苦しめているとは夢にも思っていないのでしょうね。(想像も出来ないのか、想像しても知らぬ振りなのか。という文言は穂村君に対してでしょうか。それとも大人たちに対してでしょうか。読解力が薄くてすみません)
いずれにせよ、穂村君たちが時雨君を良く思っていないのでしょうね。
本文中でも何度も記されておりますが、雪羽君はあくまでも穏便に事を済ませようと心を砕いております。雷園寺家当主の座は諦めておりませんし、いずれは時雨君と相争う事も覚悟しています。
しかし「今」はその時期ではないと、自制しているのでしょうね。
そして時雨君自身には自分の地位が重荷になっているという感じです。
彼らの思いや行動は、一体どのように転んでいくのでしょうか。