応援コメント

方便は激昂おさめる手段なり」への応援コメント

  • ごきげんよう、萩尾丸さんと真琴さん(そしてそれを見守る紅藤さまも)は大人の結着でことを収めましたね、利害が絡む組織社会、加えて上下関係もきっちりとしている環境ですから、なかったことにする結論は正しいのでしょうね。
    雪羽くんが怒ったのは彼の正義(矜持?)が迸った結果でそれを押さえられなかったのは彼の幼さ(経験の少なさ)と育ってきた環境からなのでしょう。
    でも組織での権力関係の力学を考えれば、雷園寺血統は間違いなく真琴さんからは敵認定になったんだろうなぁ。

    雪羽くんの怒りの源、そして真琴さんの語った種族としての考え方、こう言う言い方は不適切でひょっとしたら斑猫さまのご気分を害してしまうかも知れませんが、妖怪社会は、色々な種族(元になった動物、もちろん空想の動物もあるでしょうけれど)が集まった「人種のるつぼ」じゃないかな、と。
    そうなると、それぞれの種族の本能や考え方が違っていて価値観も違う、それでどうやって秩序を守っているのかしら、とふと疑問に思いました(それを超えるのが実力、かもしれませんが)。
    そして島崎くんは、と言えば、きっとお父さまやお母さま(玉藻御前の血統としての伝統? 目立たないという)の考え方や教育(家庭教育や学校教育)も人間社会の常識や道徳教育が18年間行われてきたんだと思いますが、その上で飛び込んだ妖怪社会での文化的ギャップをどう埋めようとしているのか(もしくは誰かが埋めてくれる教育をしてくれるのか)がとても興味がありますね。

    長文失礼いたしました(ご不快だったらこめんなさい)。

    作者からの返信

    斑猫です。
     嘘……もとい方便により事を収めるお話でした。島崎君がやらかした時(第一部)でも、萩尾丸先輩が方便で事を収めていましたものね。
     大人の対応が光る所があるあたり、拙作は大人向けなんだなとしみじみと感じます。
     無論真琴様も「雪羽が酔っていた」という言が方便である事は見抜いています。彼女も嗅覚は鋭いですし、何より酒の席で大失態を犯した雪羽君にお酒を飲ませる事を萩尾丸先輩が見逃しませんからね。
     雪羽君のブチギレポイントは試された事ではなく真琴様の「身内」へのスタンスの方でした。仰る通り彼は幼いのです。放逐されたのち、叔父の許に身を寄せてはいますが、叔父の三國さんが適切な躾が出来たかどうかもちと怪しい所ですし。
     ちなみに真琴様は物騒な発言をしているものの、実のところそんなに怒ってはいないと思っています。「ネズミを侮るな」と釘を刺した感じですね。

     妖怪社会に関する解釈は、おだ様の認識で問題ありません。むしろ筆者以上に深く考えてくださり感謝です。雪羽君の主張も真琴様の主張もどちらも正しいのかもしれない、というのが真相でしょうか。ただ、「弱い仔の安否を気に掛けてはいられない」という真琴様の主張は、所謂選民主義に近く(島崎君たちだけではなく読者の方も)抵抗を抱くのは無理からぬことだと思います。
     しかしその主張を聞いた雪羽君は「所詮は畜生なのだ」と言い放とうとしていたのです。選民主義的な思想を嫌悪しつつも「所詮は畜生だ(だから俺よりも劣っている)」と自身も差別的・選民主義的な言動を取りそうになったという感じですね。中々に皮肉の利いた話だと思います。
     島崎君は就職するまで人間として生きてきたわけですが、妖怪としての生き方については恐らく仲間の妖狐(珠彦君など)や先輩たちから学ぶのかなと思っております。

  • 斑猫様。

    真琴様の
    》私や配下たちの栄養源
    は、雪羽くんを食い殺したいくらいには、雪羽くんの言動に怒っているんですね(*´艸`*)

    真琴様からしたら、雪羽くんの『仲間はみんな家族だから大事にしろ』という理想論は、偽善にしか過ぎない……
    という感じでしょうか?😊

    思想の違いや、相手によって対応が違うなど、細やかな斑猫様のリアリティーが凄く伝わってきます✨✨
    凄いです!!!

    作者からの返信

    斑猫です。
     いつもコメントありがとうございます。
     実は真琴様はそんなに怒ってはいなかったりします。ただ、ネズミを侮ると痛い目に遭うと釘を刺したくて栄養源と言った所ですね。実際の伝承でも、ネズミの妖怪は天敵の猫を喰い殺すというお話もあります。また、生物としてのネズミも雑食性であり、鳥を食べる事もあるのです(汗)
     真琴様の主張も雪羽君の主張もどちらもある意味正しいのです。真琴様が偽善だと思っている可能性もあるでしょうね。雪羽君は過去の経歴もあり、『仲間はみんな家族だから大事にしろ』という気持ちに固執しているのかもしれません。
     実際そうではなかった事を彼は知っていますから。
    ※詳細は第二部に記載しております。

     いつも褒めて頂き嬉しいです。リアリティ、特に相手の心の動きについては結構考えておりますので。