与太話 【悪意ある災害】編
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さぁて、此処からは本編では台詞の無いマスコット。“白饅頭”こと『グッダリウ・アルプァ・ナリ・トトファ』が色々語って行くモン!
モンの事は親しみを込めて“アーモン”と呼ぶが良いモン。
まず初めに語るのは、全ての元凶“怪物”についてだモン。
“魔法少女”は“怪物”を倒す為に産まれた存在モン。だから“怪物”についてから詳しく説明してやるモン! 感謝するモン!
貴様ら地球人類が“怪物”と読んでいるモノは、『セ・アルプ・イギル』だモン。貴様らが理解しやすく呼ぶなら【悪意ある災害】ってところだモン。
その【悪意ある災害】は世界を渡り、ある程度発展した文明を築いた世界を滅ぼすモン。言ってみれば文明のリセットを行う概念、神と呼んでもいいモン。ヤツが居着いたら最期、惑星のみならず周辺銀河を飲み込みやがてはその世界を無に帰すモン。
そ こ で !
モンが!『グッダリウ・アルプァ・ナリ・トトファ』が出てくるもん!
意味は【悪意を穿つ希望の芽】!
モンは【悪意ある災害】に対抗する為に生み出された、自滅抗体プログラムなんだモン!
ここまでは良いモン?
【悪意ある災害】と【悪意を穿つ希望の芽】がある事は、理解出来たモンね?
それじゃぁ【悪意ある災害】について、詳しく説明してやるモン。
ヤツの特徴はざっくり言って、不死身で世界を超えるモン。
これを踏まえて聴いて欲しいモン。
先ずヤツは、常に一部の平行世界を観測しているモン。全部じゃないモン、一部だけモン。その中でも1番有利な世界の情報を現在の自分に上書きしているモン。
モンが選んだ魔法少女達が、討伐じゃなくて封印したのもこれが原因モン。討伐してしまえば『討ち漏らした』と言う可能性から、何処かで復活して見失い、力を蓄える時間を与えてしまうモン。
だからこそ、封印成功の事実を作ったんだモン。これなら『封印失敗』か『封印解除』が1番近くの可能性モン。最悪でも目の届く場所モン。
まあ、ヤツなら、どうなろうがいずれは復活するモン。
だったら、分かる場所で見張って、それに備えて力を蓄えるモン。
で、此処からが解説の本番モン。
ヤツの世界崩壊プロセスを語ってやるモンね。
“ステージ0”
前の世界の崩壊か、世界移動のエネルギー確保及び強い抵抗による崩壊失敗モン。どちらにせよ、大量のエネルギーを溜め込んだ状態モンね。
限りなく全てのエネルギーを使い切って、次の世界へ渡るモン。ヤツは自身の根源的本能を除いた全てを世界移動のエネルギーに使用するモン。肉体があれば肉体も、その世界での記憶も何もかも全てモン。
“ステージ1”
世界を渡り、最も近くにある文明の発展した惑星に降り立つモン。世界渡りには途方も無い量のエネルギーを消費したモン、これから暫くはクソ雑魚モン。干渉できれば赤子でも倒せるモン。
“ステージ2”
エネルギーも少ないモン。降り立った地点から半径1000km内で、最も賢い個体に寄生するモン。『賢い』ってのはあれモン、
それと、寄生と言っても別に害はないモン。何となく、背後から見られ続けてる感じらしいモン。悪霊とかの類いモンね。
“ステージ3”
学習フェーズモン。取り憑いた個体が、賢ければ賢い程【悪意ある災害】が知恵を付けるモン。さらに、取り憑いた個体の思想や趣味嗜好が今後の【悪意ある災害】の行動に大きく影響を及ぼすモン。具体的には、その個体がイメージする最悪の世界滅亡風景が、世界を崩壊させる方法に決定するモン。
同時に、モンが起動して目覚めるモン。世界崩壊を防ぐ方法を必死こいて考えるモン。当然、モンも宿主の思想や趣味嗜好に影響を受けるモン。
“ステージ4”
エネルギーの回復モン。取り憑きながらこの世界の環境や知識を得た【悪意ある災害】は、その世界にあるエネルギーを解析して、自身の回復に使ってしまうモン。まあ、殆ど光合成モンね。今回もそうだったモン。
モンはこっそり、そのエネルギーを拝借して静かに力を蓄えるモン。
“ステージ5”
此処から一気に活動規模が広がるモン。回復したエネルギーで、世界の常識を書き換えるモン。惑星規模の超催眠みたいなものモン。
この時に、モンは便乗して対抗手段を広げて書き換えてやるモン。今回なら、魔法少女の存在に違和感を覚えなくしてやったモン! でも【悪意ある災害】も馬鹿じゃないモン、案の定邪魔されて、幾つかの縛りを入れられたモン。
“ステージ6”
本格始動モン! ステージ3で確定した手段を実行に移すモン。こうなってしまえば、後は流れに任せるか全力で抗うだけモン。
ここで抗う為に、モンが此処に居るんだモン!
分かったかモン?
分からないヤツはもう一回読み直せモン。
おつむ足りてますかモン?
じゃ、今回の状況についても説明するモンね。
今回取り憑いた個体は、所謂“オタク”ってヤツだったモン。ニチアサも深夜帯も大好きモン。本気で魔法少女について考察して、本気で存在を信じていた、ある意味ヤバい奴モン。しかも中途半端に特撮ヒーローも齧っていたモン
でもそのおかげで、【悪意ある災害】は怪物として実体を持ち、“魔法少女”がそれを打倒できる環境になったモン。宿主のファインプレーモン! 地球人類代表にして表彰してやっても良いモンね。
もしこれが、世界崩壊プロセスがゾンビウィルスでパンデミックとか巨大な隕石衝突とか人食い鮫が陸に上がるとかで、対抗手段が曖昧だったらもう人類滅んでるモン。
ここまで対抗出来る可能性を持った世界は初めてモン、もしかしたら本当にもしかするモン。
さらに言えば、この世界はエネルギー的にヤバいモン。飽和寸前モン。発生するエネルギーが全く消費されていないモン。
『イグ・ウラー』が溜まりに溜まっているモン。モンの産まれた世界では足りなくて困っていたのに…潤沢に使っても、向こう7億年は安泰モン。
これだけ満ち満ちたエネルギーを、何故地球人類は使わないモン? と言うか、そもそも『イグ・ウラー』の存在に気付いていないモン!?
クァァーッ! ポンコツモンね! 地球人類!
ちゃんと研究していたのも居たモン、それを詳しく知ろうともせずに役に立たないとか言って支援しなかった無能共の責任モン。役に立たないのは研究じゃなくてお前だモン!
だからか知らないモンけど、科学化学してるモン。この世界。純粋に技術だけを見れば、モンの産まれた世界と遜色ないモン。『イグ・ウラー』にさえ気付けば、さらに発展するモン間違い無いモン。
ん? 『イグ・ウラー』とはって?
お前等で言うところ、魔法を使うためのエネルギーモンよ。魔法力とか魔力とか魔素とかモン。面倒だから早く呼び方を統一するモン。
まぁこのエネルギーが大量にあるが故に、【悪意ある災害】がやって来た可能性も否定は出来ないモンけどね。
それはそれとして、これで“怪物”が発生する土壌が整ってしまったモン。
【悪意ある災害】は“怪物”の発生条件を縛る事で、自動生成を可能にして見せたモン。と言うか、こうしなければ“怪物”はこんなにポコポコ産まれないモン。
その条件は、『一定以上の生命密度』と『感情エネルギーの飽和』と『魔法力の澱みと集合』の3つモン。まぁ感情エネルギーは魔法力の一種だから、実質条件は2つモン。
それで産み出された“怪物”は、取り敢えず技術や文明を破壊する為に暴れ出すモン。生き物と人工物をブチ壊すだけの兵器モンね。
封印に成功したのは、この世界に存在する【悪意ある災害】の本体モン。当然コイツが1番厄介モン。何せ、コイツは学習を続けているモン。そしてコイツの学習は“怪物”に反映されてアップデートされてしまうモン。
だから、早い内に封印して学習を止める必要があったんだモン。
一応、コイツが学習して反映させた強化内容も順番に教えてやるモン。
ver.1.0
・分体を自動で生成し、目的達成の為に活動させます。
ver.1.1
・魔法力を伴わない攻撃で受けるダメージを軽減しました。
ver.1.2
・周囲の生物を参考に造形出来る様に生成プログラムを修整しました。
ver.2.0
・行動の障害にあたる対象を排除するように変更しました。
・魔法力を用いた攻撃が出来るように修整しました。
ver.2.1
・同士討ちを行わない様に修整しました。
ver.2.2
・魔法力を伴わない攻撃で受けるダメージを更に軽減しました。
ver.3.0
・
・心核ではない場所に受けるダメージを更に軽減しました。
ver.3.1
・複数体が揃った時に連携行動が取れる様に修整しました。
ver.4.0
・障害の行動を解析し、次の行動を予測出来る様にしました。
・自身への弱体化を行う障害を最優先して排除する様に修整しました。
・障害を支援するモノをを優先して排除する様に修整しました。
ver.5.0
・戦術的思考が出来る様に修整しました。
ver.???
coming soon…
こんな感じモン。ここまでアプデするのに、大体4年掛かってるモン。いや4年でここまで強化されたモンね。
初期とは比べモノにならないぐらいに強化されてるモン。ゲームバランスの調整どころじゃないモン、全てをぶち壊しに来てるモン。弱体化なんて無いモン強化しかされないモン。
ここからさらに、群体の“怪物”が戦略を練って来たり、超長距離射程のスナイパーが現れたり、“魔法少女”が寝返るように仕向けたり、人間共を操ったりは多分してくるモン。
モンは別の世界で経験してるモンから、これくらいの予想は立てることが出来るモン。
“魔法少女”の闇落ちは、既に対策してあるモン。十中八九防げるモン。それを通されたら勝ち目は無くなってしまうモン、それはモンのプライドに賭けて防ぎきって見せるモンよ!
人間共の洗脳は、一応手は打ってあるモンね。保険でしか無いからあまり期待は出来ないモン。
まあどうせ、普通の人間に出来る事なんてたかが知れてるモンから、特別警戒する必要は無いモン。困ったらモンが人間共を催眠して良い様に動かしてやるモン。
因みに、【悪意ある災害】とは違ってモンは過去の世界での出来事を覚えてるモン。モンは自分で世界を超えないから、世界移動の衝撃に耐えるだけのプロテクトを整えたら後は静かに眠って隠れるだけモン。
で、そうそう。本体モンね。
本体を封印したって、“怪物”は消えないし産まれ続けるモン。何故なら【悪意ある災害】が、そうやってこの世界の認識、法則を書き換えてしまったからモン。これに関してはもう諦めるモン、そう言う世界になってしまったモン。
その代わり、対抗する“魔法少女”も生まれるし、そのうち魔法力も体系化されて一般技術になるモン。そうすれば、魔法力を用いた武装も普及するモン。
けど、『イグ・ウラー』は科学とは別物モンからね、多少は応用できる技術はあるモンけどそれなりに解明されるまでかなり時間がかかるモン。
ただ、どうあがいても魔法力その物を感覚的に扱える“魔法少女”と、決まった枠の中でしか扱えない技術では埋められない差があるモン。“魔法少女”は“怪物”が産まれる続ける限り不滅モン。
さて、長々と話したモンね。
“怪物”及び【悪意ある災害】については、大体分かったかモン?
まとめると、
・“怪物”と呼んているモノは【悪意ある災害】が作ったモンスターで、条件が揃えば勝手にポップするモン。
・【悪意ある災害】を封印して活動を止めないと、ドンドン“怪物”が強化されていくモン。
・【悪意ある災害】本体は倒しても滅する事は出来ないモン、ヤツは不死身モン。
以上の事が分かってればそれで良いモン。
それじゃあ最後に、どうすれば【悪意ある災害】を乗り切れるか? ってのを教えてやるモンね。
簡単モン。
2つの条件を満たせばそれで乗り切れるモン。
1つ、【悪意ある災害】が世界を移動出来るだけのエネルギーを蓄えさせる。
2つ、【悪意ある災害】にこの世界を崩壊させるのは不可能、もしくは難しいと思わせる。
これだけモン。
今の現状を100〜20万年ぐらい維持出来れば達成モン。
モンが選んだ魔法少女3人なら、まぁ数百年は大丈夫モン。それ以内にヤツが逃げていけば最高、出なければ次世代を用意して引き継がせるモン。
ちなみにモンけど、【悪意ある災害】が居なくなったとしても、一度そうなってしまった法則は変わらないモン。“怪物”も“魔法少女”も永遠に発生するモン。嫌なら【悪意ある災害】と同じように法則を書き換えるなり捻じ曲げるモン。
よし、これで大体説明したはずモン。
モンの気が乗ってれば、また他の説明をしてやっても良いモン。
じゃ、またな、モン!
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