どうしてこうなってしまったのだろう……

大好き、そう言えたら良かったのにな……

突然どうしたの？放課後時間ある？なんて……もしかして愛の告白だったりして?

そ、その通りだよ

えっ……

あの時、1番辛かった時に唯一僕のそばに居てくれた時から僕は君に惹かれていたんだと思う

……

だから……き、君のことが好きです!付き合ってください!

なんで……

えっ?

なんで私なんかを……

そ、それは……さっき言った通りあの娘に別れを告げられて落ち込んでいた僕にいつも付き添ってくれて僕を支えてくれる姿を見て気付いたら好きになっていたというか……

そっか……いいよ、付き合おっか私たち

やっt──!!

──なぁんてね、君と付き合う？そんなわけないじゃない

えっ?いま、何て……

あら?聞こえなかったかしら？君となんか付き合いたくないって言っているの

な、なんで!?

そんなの決まっているじゃない、君が嫌いだからよ。あぁいい加減自分を騙すのにも疲れてきていたし、告白してくれて良かったわ。もう自分を騙す必要が無くなるもの

そ、そんな……なんで……

なんでって言われても、君のその人懐っこい笑顔が嫌い、どんな時でも楽しそうに話す声が嫌い、下手な運動にも全力で取り組むその努力も嫌い、君の全てが嫌い……ねぇ気付いていた?君が教室で私に話しかけてくるとほかの女子に私が白い目で見られていたことを、その気遣いができないところも大嫌い

そんな……でも……

ん？

ぼ、僕が嫌いならなんであの時一緒に居てくれたの？

決まってるじゃん、君を私の手で絶望の底へ突き落とすためよ

……

あの時の言葉も行動も全部嘘、あの女に嘘の噂を教えたのも私。あの日は笑わせてもらったわ、君たちの関係がこうも簡単に崩れるなんて思わなかったから。

そんな……

ねぇ、辛い？辛いかしら？もっとその歪んだ顔を私に見せて？私が満足できるまで絶望させてあげるから

私以外に絶望(恋)した君なんて……大嫌い