~薔薇のマドモアゼル~完結編…

たから聖

第6話~崩壊した家族~

リサは、とっさに自分のしでかした事に、悲鳴をあげた。


と同時に…微動だにしない母親の髪を撫でながら、リサは涙を流していた。


【お母様…あの父親を捨てたのね…。】母の荷物の中には…慌てて来たのだろう、数着の衣類しか入っていなかった。



リサは自首をした。 一家が崩壊したわ。リサは全てを打ち明け…壊れた笑い声をあげていた。


ある一人の男性がかけつけた。 別室で女警官が、 『この声…聞き覚えは?』元ピエロの証言があったのだ。


「あぁ、こんな方だったのね…?」リサは首を横にふった。

リサは傷付き過ぎたのか…現実逃避をしていたのだ。もう……何もかも、思い出したくない、と固く口を閉ざした。


ピエロの男性は知人に電話をかけていた。

『飴玉の女の子?あぁ、思った通り綺麗になってるよ!うん。選りすぐりの弁護士を頼むよ!そうそう。じゃあ!』


電話を切ると…男性は消えてしまった。


リサのボロボロの一軒家の入り口には、たくさんの花束が手向けてあった。 宛名には、【ミスユニバースへ…ピエロより。】 としか書いてなかった。




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