394_目標の正しい設定の仕方 #目標

「オーストリアの精神分析学者であるアルフレッド・アドラーは『あなたが劣っているから劣等感があるのではない。どんなに優秀に見える人にも劣等感は存在する。目標がある限り、劣等感があるのは当然のことだ』なんて言いました。劣等感は誰かと比べることで生まれます。先に目標を達成している人に劣等感を抱くのは当たり前のことです」


「やっほー、人生が楽しいに違いない読者様。悩み解決請負人の世界一の美女サクラです! 今回は『目標の正しい設定の仕方』のお話です」


「では、よろしくお願いします」


「読者様には前回、目標達成のテクニックを紹介しました」


「ですが、内容といえばテクニックという名の小技でした」


「物足りない読者様も多くいたと思います」


「なので、今回はもう少し具体的にどのような目標を立てるべきなのかについて、お話ししたいと思います」


「是非、新年の目標を達成するために活用していただきたいです」


「参考文献はオーストラリアのサザンクロス大学の研究となります」


「研究者は過去に行われた27件のスポーツの目標設定によるパフォーマンスアップの研究をピックアップして、メタ分析を実施しました」


「対象となったスポーツは、ダーツ、ゴルフ、バスケットボール、バレーボール、水泳、ボウリング、サッカー、ランニング、テニス、卓球、ボクシングなどメジャーなものが多いです」


「道具を使うもの、ボールを使うもの、戦うものなど幅広く調べてくれました」


「対象者は1764名でした」


「さて読者様、アスリートにとって目標設定はどれくらい有効なのでしょうか?」


「また、どのような目標を設定すると、パフォーマンスがアップしてくれるのでしょうか?」


「どうなのでしょうね?」


「分析の結果、目標設定はパフォーマンスを高めるためには大事だと判明しました!」


「まあ、言わずもがなですね。目標設定することでパフォーマンスアップに中程度の効果がありました(d = 0.47)」


「ですが、目標を設定すれば何でもいい、という訳ではありませんでした。パフォーマンスアップに繋がるものもあれば、効果のない目標設定もありました」


「アスリートの目標の種類は5つありまして、パフォーマンス目標、結果目標、習熟度目標、プロセス目標、エゴ目標の5個です」


「それぞれの目標について説明します」


「パフォーマンス目標は、数値の改善を目指す目標です。タイムを5秒縮める、体脂肪を5%落とす、筋肉量を5%増やす、などです。ある意味一番わかりやすいかもしれません」


「結果目標は、名前の通り結果を重視する目標です。試合に勝つ、大会で優勝するなど、結果を大事にします」


「習熟度目標は、自分の能力を上げることに注視します。技の習得をする、フォームを改善する、基礎練習を怠らない、など自身のスキルアップを目指します」


「プロセス目標は、成果を得るための過程に注目します。試合に勝ちたいという目標があれば、毎日30分の基礎トレーニングと実践練習というように、成果を得るために何をすればいいのかを設定する目標です」


「エゴ目標は、他人を巻き込んだ目標です。試合でライバルに勝つ、ライバルより先にゴールするなど、他人に勝つことを目標としています」


「さて、読者様は5つの目標のうち、どの目標がアスリートにとって一番結果を残してくれたと思いますか?」


「目に見えて分かりやすい、パフォーマンス目標?」


「最終的には勝つことが目標なので、結果目標?」


「スキルアップすれば自然と目標に近づく、習熟度目標?」


「何事もコツコツ進んでいくのが大事、プロセス目標?」


「ライバルに勝ってこそ意味がある、エゴ目標?」


「アスリートのパフォーマンスアップに貢献してくれた目標設定はーー」


「プロセス目標とパフォーマンス目標でした!」


「プロセス目標とパフォーマンス目標はパフォーマンスの大幅な改善がありました」


「ですが、プロセス目標はパフォーマンス目標よりも大きな改善がありました」


「読者様、目標を設定する時は、目標のための過程に注目しましょう。大幅な改善が期待できますよ」


「他の3つの目標はと言いますと、パフォーマンスの大幅な向上はありませんでした。短期目標、長期目標と組み合わせることでパフォーマンスの改善を見込めますが、それなりの結果でした」


「効果がないとは言いませんが、芳しくありませんでした。あまりオススメできない目標設定です」


「目標設定はプロセス目標一択です」


「パフォーマンス目標も効果があるので、プロセス目標の中に組み込みましょう」


「二つのいいとこを組み合わせて、一挙両得を狙いましょう。目標達成に近づくこと間違いなしです」


「他にも、目標設定が与える影響も判明しています。プロセス目標とパフォーマンス目標を設定していると、スポーツの不安が減少していました」


「試合で練習の力が発揮できるか、緊張しないか、などの不安が軽減するみたいです」


「習熟度目標を設定した場合は、スポーツの楽しさが増加していました。よりスポーツを楽しんでいました。ただし、目標達成には影響ありません」


「目標設定は自信にも影響がありました。パフォーマンス目標を設定したアスリートは、スポーツへの自信が高まっていました」


「他にも、目標設定で自己肯定感、モチベーション、努力、満足度、集中力などが上がりました」


「目標設定には様々なメリットがあることが判明しました」


「読者様も漠然とスキルアップしたい、と考えるのではなく、資格試験に合格するなど明確な目標を設定しましょう」


「目標を決めれば、目標に近づきますし、その他のメリットを享受できますよ。是非、試してください」


「目標を決める所から目標達成できるかは始まっている、って感じですかね?」


「ということで今回のまとめです」


「研究者は過去に行われtアスリートと目標に関する研究を集めて、メタ分析を行ったよ」


「すると、目標を設定するとパフォーマンスに中程度の影響があることが判明したよ」


「しかも、結果を得るための過程に注目するプロセス目標を設定するとよりパフォーマンスアップが期待できることが判明したよ」


「他にも目標設定には様々なメリットがあるみたい」


「目標を決めて損はないみたいだよ」


「読者様も何かしらやりたいことがあったら、きちんと言葉にして目標にしたほうがいいよ。それだけで結果が違ってくるかも?」


「今回の研究はアスリートを対象にしており、アスリート以外にどこまで有効かは不明です」


「しかし、目標達成において大事な部分はスポーツも勉強も仕事も趣味も変わりありません」


「ですので、アスリート以外にも有効に間違いありません」


「是非、試してみてください」


「読者様の目標が達成されることを願っています」


「ということで、今回は『目標の正しい設定の仕方』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございました。高評価、コメント、お願いします」


「読者様の『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『健康な人が発酵食品を摂取するとより健康になる』で、会いましょう!」


「目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

The performance and psychological effects of goal setting in sport: A systematic review and meta-analysis

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