325_勉強ができる子とできない子の違いが判明した #勉強 #頭脳

「一万円札の顔である福沢諭吉は著書『学問のすゝめ』の冒頭にて『天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず』と記しています。この言葉は、人は平等だが努力次第で雲泥の差が生まれる、という意味です」


「やっほー、人生の悩みが解消しているに違いない読者様。知ってて損のない知識を配達している世界一の美女サクラです! 今回は『勉強ができる子とできない子の違いが判明した』のお話です」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は子供の頃、成績がよかったですか? それとも悪かったですか?」


「ちなみに、私は子供の頃はいわゆる落ちこぼれでしたよ。今ではそこそこだと自負していますが……」


「私のことは横に置いて、さて、子供の成績を決めるのは何が大事だと思いますか?」


「勉強ができる子と、できない子の違いは何だと思いますか?」


「読者様も不思議に思いませんか? 成績のいい子と悪い子は同じ授業を受けています。授業内容は同じなのに、どうして優劣がつくのでしょうか?」


「ということで、その違いをルクセンブルクのルクセンブルク大学が調べてくれました」


「読者様のお子さまの成績を上げるのに役立つかもしれませんね」


「今回の研究の対象になったのは、ブラジルに住む6歳~8歳の355人の子供たちです」


「公立学校に通っている普通の子供と私立学校に通っている成績優秀者を比べました」


「子供たちの何を確認したのかと言いますと、認知テストです」


「作業記憶、選択的注意、読解力、実行機能など様々な要素を調べて、その後に学校での実際の成績と比較しました」


「そして、成績と関係している能力を導き出しました」


「読者様は成績のいい子の特徴は何だと思いますか?」


「ピックアップする能力が高いと成績もいいのでしょうか? 必要な箇所だけ勉強すれば効率がいいです」


「読解力でしょうか? 文章を一度で理解できる能力があれば、短時間で覚えることができます」


「それとも、もっと別の能力なんでしょうか? 一体我々は子供たちに何を教えてあげればいいのでしょうか?」


「さて、子供たちの成績を分析した結果、作業記憶、いわゆるワーキングメモリの能力が成績を決めていました」


「ワーキングメモリの能力が低い子供は成績が悪く、ワーキングメモリの能力が高い子供は成績がよかったです」


「ワーキングメモリとは、記憶を一時的に保存しておく場所のことです。よくテーブルを例にして説明されます」


「テーブルが狭ければ、少し物を置いたら溢れてしまいます。新しく置くためには、古いものを捨てなければなりません」


「もう一度、それが必要になったら、もう一度テーブルに置く必要があります。そして、また古い物が捨てられます」


「ワーキングメモリの能力が低いと効率がとても悪いのです」


「対して、ワーキングメモリの能力が高い、つまりテーブルが広ければ、物を置いても溢れません」


「古い物が捨てられないので、必要になったらすぐに取り出せます」


「ワーキングメモリの能力が高いと、とても効率よく物事を進めることができます」


「要するに、成績の悪い子供はそもそものスペックが低いから、必然的に成績が悪くなる、ということです」


「特に学校の教育というのは、ワーキングメモリを酷使する内容のものが多いです」


「ワーキングメモリの能力が低いと、ワーキングメモリに過負荷がかかってしまいパンクしてしまいます」


「余裕のある子供と、パンクしている子供のどちらが成績がいいかなんて一目瞭然でしょう」


「読者様も成績の悪い子がいたら、『勉強しろ!』という前に、『ワーキングメモリを鍛えろ!』と教えてあげましょう」


「覚えられる下地がなければ、ずっと効率が悪いままです。先に勉強する準備を整えなければ、意味がないです」


「アメリカの第16代大統領のエイブラハム・リンカーンも同じようなことを言っています。リンカーンいわく『もし8時間、木を切る時間があったら、そのうちの6時間は斧を研ぐために使うだろう』と」


「切れ味の鈍い斧を使っていたら、いつまでも木を切るなんて叶いません」


「しかし、切れ味の鋭い斧を使えば、作業も一瞬で終わります」


「一見、作業をすぐさま始めるほうが効率がいいように見えますが、準備を整えてからのほうが、却って作業は早く終わります」


「勉強も一緒です。手当たり次第に勉強するのではなく、何を勉強するのか、何を勉強しないのか、何を後回しにするのか、勉強の計画を立ててからのほうが、効率よく進められます」


「読者様もワーキングメモリを鍛えて、効率よく人生を過ごしましょう」


「ワーキングメモリは人生のあらゆる場面で活躍します。今から鍛えても遅くありません。人生をイージーモードにできるかは、ワーキングメモリ次第ですよ」


「ワーキングメモリは運動や集中したりすることで鍛練が可能です。私も以前に”108_スタンディングデスクを導入したら、頭がめっちゃ良くなった件”や"183_記憶力を高めたければ記憶の宮殿だ【メモリーパレス】"で触れています。ワーキングメモリを鍛えたくなったら、参照してください」


「学校の成績も仕事の成績もワーキングメモリが握っているぞ、という所で今回のまとめです」


「ブラジルの子供たちの認知の能力を調べて、学校のテストの成績と比較したぞ」


「すると、学校の成績がいい子供はワーキングメモリの能力が高いことが判明したぞ」


「ワーキングメモリは人生をイージーモードにするすんごい能力だぞ」


「勉強ができない子供に勉強しろ、って言っても意味ないかも。勉強する前にワーキングメモリを鍛えたほうが将来成功しやすいぞ」


「目の前のことにがむしゃらに挑戦することも大事ですが、時には一歩引いて準備を整えてから挑戦しましょう」


「勉強というのは死ぬまで続きます。一生楽して生きたいのなら、最初にまずワーキングメモリを鍛えましょう」


「ワーキングメモリを使わない日々は存在しません。毎日使うものです。だからこそ性能がものを言う世界です」


「スタートダッシュが少し遅れた所で、エンジンの性能がよければ簡単に抜かします」


「一生使い続けるものですので、定期的にメンテナンスをしましょうね」


「メモがなくても忘れ物をしなくなりますよ」


「ということで、今回は『勉強ができる子とできない子の違いが判明した』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございました。高評価、コメント、お願いします」


「読者様の『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『自然の効果はVRでも得られるぞ』で、会いましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Executive functioning and reading achievement in school: a study of Brazilian children assessed by their teachers as “poor readers”

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