人生の悩みをエビデンスベースドな知識で解決する

304_他人のそら似は生活習慣も遺伝子も似るらしい #肉体 #遺伝

「第16代ローマ皇帝であり、五賢帝最後の皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスは『いかなる自然も芸術に劣らず。芸術の仕事は、すべて自然のものごとを真似ることなり』と述べました。自然は偉大なり」

「やっほー、人生の悩みが減っているに違いない読者様。知ってて損のない知識をデリバリーする世界一の美女サクラです！　今回は『他人のそら似は生活習慣も遺伝子も似るらしい』のお話をしまーす」

「では、よろしくお願いします」

「今回は面白い話を見つけたので、それを紹介したいと思います。今回のお話は使える知識かと言われると、おそらくノーです」

「いつもより、軽い気持ちで受け止めてください」

「今回お話しさせていただくのは、スペインのジョセップ・カレラス白血病研究所の研究となります」

「何を研究したのかと言いますと、他人のそら似です」

「顔が似ている他人は、顔以外も似ているのか調べました」

「世界には自分とそっくりな人が3人いる、と言われたりしています」

「読者様も顔が似ている他人と出会った経験があるかもしれません」

「そんな赤の他人ながら似ているそっくりさんを調べたのです」

「調べるに当たって研究者はカナダのフランソワ・ブルネル氏に協力を求めました」

「ブルネル氏は、世界中からそっくりな他人を探して写真を撮る、という活動を行っているので、研究にはうってつけの人物でした」

「ブルネル氏の協力の元、32組64人のそっくりさんを集めることができました」

「ちなみに、そっくりさんはAIを使って顔画像を分析しました」

「その項目は27にも及びました。左瞳孔、右瞳孔、鼻尖、左口、右口、左眉毛外側、左眉毛内側、左目外側、左目上、左目下、左目内側、右目内側、右眉毛外側、右目内側、右目上、右目下、右目外側、左鼻根、右鼻根、左鼻甲介、右鼻甲介、鼻甲介左外先端、鼻甲介右外先端、上唇、上唇下、下唇上、下唇下を分析して、そっくりさんを探しだしました」

「さすがAIですね、人間には真似できません」

「論文には顔写真が掲載されているのですが、パッと見では双子にしか見えないくらい似ています。気になる読者様は論文を参照してください」

「そして、集められた被験者にライフスタイルに関するアンケートを行い、さらに唾液サンプルからDNAを分析しました」

「要するに、そっくりさんは生活習慣や遺伝子が似ているのか調べたわけです」

「その中でも特に、ちょー似ている16組をメインに調べました」

「さて読者様はどう思いますか？　顔が似ている人はどれくらい似通うと思いますか？」

「似ているのは顔だけで、生活習慣まで似ないと思いますか？」

「それとも、顔が似ているのだから、生活も似通うと思いますか？」

「分析の結果ですね、そっくりさんは遺伝子から生活習慣まで似ていることが判明しました！」

「驚くほど似ていまして、身長や体重などの身体的特徴から、喫煙や学歴も似ていました」

「さらにDNAも似通っていまして、被験者の中でも特に顔が似ている16組のうちの9組は遺伝子の変異の仕方も同じだったのです」

「一部では遺伝子の変異に共通性が見出だせませんでしたが、これらは環境や生活習慣、その他の遺伝の要素で説明できるものでした」

「要するに、住んでいる場所が違うのだから、住んでる場所に合わせて変異したんだよね、ってことです」

「おそらく、同じ場所に住めば、遺伝子の変異さえももっと似るような結果となったでしょう」

「DNAというのは色々わかるもので、今回の研究でも祖先を調べています」

「その結果ですね、同じような祖先を持つペアもあれば、まったく違う大陸に祖先を持つペアもいました」

「基本的には同じ国の出身者がペアになっていたのですが、違う国の出身者とペアになっている場合も確認されました」

「つまり、そっくりさんは同じ国の出身者に多いけど、まったく違う国にいる可能性もある、ということです」

「日本人のそっくりさんは日本人に多いのは確かです。しかし、日本の反対側にそっくりさんがいてもおかしくない、という話です」

「いやー、夢が広がる話です。…………ん？　夢が広がる話なのでしょうか？」

「まあ、ともかく面白い研究なのは間違いありません」

「研究者も、今回の結果は『生物医学、進化、法医学などの分野で役に立つ可能性がある』と述べています」

「まだまだサンプル数が少なく、大規模な統計分析はできていません。それに、被験者のほとんどがヨーロッパ人でした。他の民族でも同じなのか不明です」

「使用した顔写真も白黒のもので、肌の色合いなどの情報が欠けていました」

「まだまだ課題の多い研究でもあります」

「逆に言えば、これからどんどん面白い研究が出てくる、と捉えることができます」

「私は面白い研究が出てくるまで気長に待つとしましょう」

「この先、面白い発見があると思えば、ワクワクしますよね」

「未来は不確かだからこそ面白い、ってな感じで今回のまとめです」

「研究者はそっくりさんを32組集めて、顔が似ている他人のそら似はどこまで似るのか調べたよ」

「すると、そっくりさんは生活習慣や身体的特徴、学歴も似ていることが判明したよ」

「さらにDNAも似ていることが判明したよ」

「顔が似ているそっくりさんは遺伝子レベルで似ていることが判明したよ」

「まあ、だから何、って結果なんだけどね」

「読者様も自分とそっくりさんに出会いましたら、その人は自分と似ていると思ってください」

「おそらく、生活習慣が似ているので、嗜好も似通うはずです」

「学歴も同じなので、話のレベルも同じでしょう」

「身体的特徴も同じなので、スポーツの趣味も同じでしょう」

「要するに、後から出てきた双子って感覚だと思います」

「本物の双子に比べたら負けるかもしれませんが、それくらい似ているんですよ」

「読者様も双子が欲しくなったら、自分のそっくりさんを探してみてはいかがでしょうか？」

「擬似的な双子を体験できると思いますよ」

「何より、読者様がそう考えるということは、相手も同じように考える可能性が高いです。自分ならどうするかを考えれば、自ずと出会えると思いますよ」

「ということで、今回は『他人のそら似は生活習慣も遺伝子も似るらしい』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」

「最後まで、ありがとうございます。高評価、コメント、お願いします」

「読者様が『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます！」

「次回の『権力者の時間感覚はバグっている』で、会いましょう！」

「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」

参考文献

Look-alike humans identified by facial recognition algorithms show genetic similarities