292_ディスレクシアに備わっているすごい能力 #言葉 #能力
「イタリアの物理学者であり、地動説を唱えたことでも有名なガリレオ・ガリレイは『科学はこの宇宙という名の分厚い本の中に書かれていて、私たちの目の前に開かれている。しかし、そこに使われている言語を学び文字を解釈しなければ、誰もその内容を理解できない。その言語こそは数学である』と残しています。数学こそ、世界の神秘を解き明かす、最適な手段だと語っています」
「やっほー、人生成功間違いなしな読者様。知らないと損する知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『ディスレクシアに備わっているすごい能力』のお話をしますよ」
「では、よろしくお願いします」
「読者様は読み書きができますか?」
「大半の読者様は『できる』と答えていることでしょう。ですが、中には文字の読み書きができない人もいます」
「いわゆる、ディスレクシアです。他の言い方をするなら、失語症、難読症、読み書き障害とも言われたりします」
「そんな、日常生活を送る上で大変なディスレクシアですが、実はすばらしい能力を持っていることが明らかになっています」
「今回はディスレクシアの持つ、すばらしい能力について解説したいと思います」
「参考にさせていただくのは、スコットランドのストラスクライド大学やイギリスのケンブリッジ大学などのレビューです」
「是非、ディスレクシアの能力を覚えてください」
「まずですね、世の中にはどのくらいディスレクシアがいるのかお話しします」
「珍しい病気だから、ほとんどいないと思いますか? それとも、気づいていないだけで、たくさんいると思いますか?」
「結論を言いますと、人口の5%~20%の割合でいるそうです」
「おそらく、読者様の友達の中に一人くらいの割合で存在していますよ」
「え? 『友達がいないから、そんなことはない』ですか。えっと、その、ごめんなさい」
「さて、気を取り直して、ディスレクシアが持つすばらしい能力に戻りましょう」
「ディスレクシアはですね、先行研究にてすばらしい創造性を発揮することが判明しています」
「創造力に関する研究では、斬新さ、洞察力、革新的な提案、突飛なアイデアの組み合わせを得意とすることが明らかとなっています」
「芸術分野でも成功している人は多いです」
「また、起業家の中にはディスレクシアが多い、というデータもあります」
「その他にも、デザイナーやエンジニアなどにも多いそうです」
「会社に入社して、上司から与えられたタスクをこなすのは、向いていないと思います」
「自由に振る舞える個人事業主が向いているかもしれませんね」
「それに、全体像を把握する能力も備わっているそうです。物事を俯瞰して見れるので、上に立つほうが役立てるかもしれません」
「では、どうしてディスレクシアには、このような能力が備わっているのでしょうか?」
「その理由は、検索です」
「太古の昔、人類の資源はとても乏しかったです」
「人類は生存するために、家を守りながら、新たな食料も求めなければなりませんでした」
「家を守るには、安全な場所、子育てできる場所、食料の取り方などの情報を後世に伝えなければなりません。情報を確実に伝えるには口伝よりも、文字のほうが確実です」
「なので、文字の読み書きの能力が発達しました」
「対して、外に食料を求める人には、文字を読み書きするより、未開の地域で生き延びる能力のほうが大事でした」
「そのための検索です。今まで溜め込んだ知識と経験で、未知の出来事が起こっても対処します」
「対処法が分からなくても、持ち前の洞察力や斬新なアイデアで苦難を乗り越えるのです」
「また、全体を把握すれば、味方の位置、敵の位置、帰り道などを見失いません」
「冒険に長けた能力を持つのがディスレクシアなんです。ディスレクシアは進化の過程で備わった能力なんです」
「それを証明するように、ディスレクシアは手続き記憶が苦手で、エピソード記憶が得意です」
「手続き記憶とは、技能やノウハウなどを保持する記憶です」
「言葉で説明するのが難しく、意識しなくても使えることができるものです。いわゆる、体が覚えている、のことです」
「ディスレクシアは小脳に欠陥を抱えているので、覚えたことの自動化が難しいみたいです」
「エピソード記憶は、出来事の記憶です。時間、場所、感情などを保持しています」
「自身の体験談のことです」
「また、エピソード記憶は未来のシミュレーションをするにも有効です。そのため、未開の地域で未経験なことへの順応性が高いです」
「要するに、ディスレクシアは同じ場所で、同じような作業をするのが苦手なんです」
「そして、未知の世界に飛び込んだり、未知の問題を解決する能力が高いのです」
「人類が今まで発展してきたのは、安定を好む人と新しいことを好む人がいたからです」
「どちらか片方だけだとダメなんです」
「新しいことに挑戦せず同じ場所に留まり続けたら、いずれ食料がなくなったり、病気で亡くなります」
「一方で、新しいことにしか目が向かなかったら、休める場所がありません。いずれ体力が尽きて、亡くなります」
「両方の性格の人がいることで、バランスが取れているのです。片方だけの偏ったスタイルはダメなんです」
「つまり、助け合いが大事、ってことです。読者様も積極的に助け合いましょう、という所で今回のまとめです」
「学者がディスレクシアの能力について解説してくれたよ」
「実は、読み書きができない代わりに、創造性が高いよ」
「斬新さや洞察力を持っていて、新しいアイデアを閃きやすいよ」
「他にも、全体を把握する能力が高いよ」
「ディスレクシアは起業家、アーティスト、エンジニアなんかに多いそうだよ」
「どうして、そんな能力が身に付いたかは、進化が関係しているよ」
「人類が生存するためには、新しいことを好む人が必要だったから、ディスレクシアのような人が生まれたんだよ」
「助け合いの精神が人類を今まで発展させてきたんだよ」
「ディスレクシアの能力はトレードオフだそうです」
「読み書きができない分、新しいことを好みます。一般人は読み書きができる分、新しいことを避けます」
「どちらも一長一短です」
「読者様もディスレクシアだからと下に見ないでください。読者様が持っていない能力を持っています」
「自分でできることは自分でして、自分でできないことはできる人に任せる。これ、基本です」
「読者様もディスレクシアの人と助け合って生きていきましょう」
「ということで、今回は『ディスレクシアに備わっているすごい能力』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」
「最後まで、ありがとうございます。高評価、コメント、お願いします」
「読者様が『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」
「次回の『握力が弱いと病気になりやすい』で、会いましょう!」
「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」
参考文献
Developmental Dyslexia: Disorder or Specialization in Exploration?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます