243_活動量計の消費カロリーは当てにならない #運動 #数字
「アメリカで活動したアイルランド出身の牧師ジョセフ・マーフィーは『他人を豊かにするとあなたはどうなりますか。ここでは単純な計算は通用しません。あなたもまた豊かになるのです』と残しています。豊かさは連鎖していくのです」
「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『活動量計の消費カロリーは当てにならない』のお話をしますよ」
「では、よろしくお願いします」
「読者様は活動量計を使用していますか?」
「体に着けるだけで、心拍数や体温、睡眠時間など様々なデータを計ってくれる優れものです」
「最近のものはスマートフォンと連動して、いろいろなことを教えてくれます。とてもありがたいデジタルデバイスです」
「読者様もスマートウォッチなどを身に付けていることでしょう」
「ですが、その数値は本当に正しいのでしょうか?」
「スマートウォッチのような小さいデバイスで正確に測定することができるのでしょうか?」
「読者様も、『全然カロリーが諸さ消費されてない』と思った経験はありませんか? 逆に、『いつの間にこんなに運動していたんだ?』と驚いた経験はありませんか?」
「ということで、今回も前回に引き続き、カロリー表示が本当に正しいのか。活動量計編をお送りしたいと思います」
「レストランのカロリー表示には誤差がありました。では活動量計で表示される消費カロリーはどうなのでしょうか?」
「アメリカのボール州立大学が行った実験を参考にさせていただきます」
「研究者は18歳~39歳、40歳~59歳、60歳~80歳の各世代から健康な人を10人ずつ集めました。男女比は半々です」
「被験者には市販されている活動量計を身に付けてもらい、様々な活動を行ってもらいました」
「行われた活動は運動以外に日常生活の動きも含まれていました。椅子に座る、テレビを見る、本を読む、スマホを触るなど」
「掃除、洗濯物をたたむ、ベッドメイキング、庭いじり、などの体を動かすような動作も測定されました」
「もちろん、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、階段の登り降り、などの運動も測定されました」
「実験は研究室で行われました。呼吸を調べることで消費したカロリーを正確に測定することができます」
「研究室で測定した実際の数値と活動量計の数値を比較して、活動量計の精度を調べたわけです」
「さて読者様、活動量計の消費カロリーの数値はどのくらい正確なのでしょうか?」
「あの小さなデバイスに期待しすぎてはいけないのでしょうか? それとも技術の進歩は我々の予想を遥かに越えるのでしょうか?」
「結果は、誤差が…………ありました!」
「残念、とても残念な結果です。やはり小さなデバイスには荷が重かったみたいです」
「一体どれくらいの誤差があったのかと言いますと、日常生活の動きだと低いもので16%の誤差があり、ひどいものだと40%も誤差がありました」
「このような軽い動作ですら正確に測定することができませんでした」
「次に、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの運動では、25%~61%の誤差がありました」
「激しく動くので、巻き付けるだけの活動量計ではズレてしまうので、正確な測定は難しいようです」
「ただステップ、つまり歩数についてはかなり正確に測定できていたようです」
「動きの少ない日常生活の歩数はほとんど誤差がありませんでした。ウォーキングやジョギングでも誤差が数%で収まっていました」
「しかし、サイクリングには大きな誤差がありました。68%~94%とぎょっとする誤差となっていました」
「サイクリングをした時の歩数はまったく当てにならないようです。気を付けてください」
「一応ですね、誤差の大きい活動量計の中でも、手首に着けるものより、腰に着けるタイプのほうが誤差が少ないみたいです」
「少しでも、精度がいいものを選ぶのなら、腰に着けるタイプの活動量計をオススメします。……多少よくなった所で、何が変わるのか分かりませんが」
「とにかくですね、活動量計の消費カロリーについては目安に思いましょう。正確な計測は難しいので、消費したいカロリーがあるなら、多めに設定しましょう。大は小を兼ねると言います」
「活動量計の誤差ですが、一日のトータルで見ると150~200キロカロリーの誤差となります」
「200キロカロリーといえば、食パン一枚、うどん一玉、そば一玉、スパゲティ一人前、コーラ500ミリリットル、それぞれが相当します」
「こう考えるとかなりの誤差ですね」
「運動で200キロカロリーを消費しようとすると、ウォーキングだと、早めに歩く場合で1時間、ゆっくり歩くと2時間かかります。ランニングでも30分以上必要になります」
「毎日これだけの誤差が出ていると、そりゃカロリー計算も間違うってものです」
「カロリーを厳密に計算するのは研究室でもなければ不可能です。カロリー計算をしたいなら、活動量計の数値は10%~20%は低く見積もらないといけなさそうです」
「いやはや、こんなにも数字が信用できないとは思いもよりませんでした」
「読者様のカロリー計算のミスの一部は、データが間違っていることに起因するかもしれませんね」
「数字は信用できない、という所で今回のまとめです」
「被験者を集めて、様々な活動量計をつけてもらって、様々な活動をしてもらったよ」
「そして、実際に消費したカロリーと活動量計の数字を比較したよ」
「なんと、消費カロリーには誤差がありまくりだったよ」
「歩数に関しては、かなり正確だったけど、サイクリングでの誤差は特にひどかったよ。数字に騙されないでね」
「ですが、技術は日々進歩しています。いずれ、スマートウォッチの小さなデバイスでも誤差なく計測できる日がくることでしょう。楽しみに待ちましょう」
「今回の結果はどうだったのでしょうか? 毎日使っている人なら肌で感じていたことかもしれませんね」
「私もスマートウォッチを使っていますが、目安程度にしかしていません。もっぱらタイマー代わりです」
「ちなみに、スマートウォッチの睡眠トラッキングも誤差があります。睡眠時間が1時間くらいズレることもあるそうですよ」
「数字を気にするなとは言いませんが、数字に囚われても仕方ないですよ」
「読者様が見ている数字が必ず正しいとは限りません。本当に正しいのか時には疑う必要があります」
「ということで、今回は『活動量計の消費カロリーは当てにならない』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」
「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」
「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」
「次回の『筋トレをしなくても、筋肉を衰えさせない方法がある』で、お会いしましょう!」
「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」
参考文献
Validity of Consumer-Based Physical Activity Monitors for Specific Activity Types
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