242_レストランのカロリー表記は誤差がひどい #食事 #数字

「古代ギリシアの哲学者プラトンは『良い判断は数値でなく、知識に基づく』と言いました。どんなに正しい数値も使いどころを間違えたら意味ないですしね」


「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『レストランのカロリー表記は誤差がひどい』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は食事の際に、カロリーを気にしていますか?」


「え? 『毎回カロリーを見ている』ですか。なるほどです」


「確かに体型を気にしている人からすれば、カロリーは気になりますよね」


「でも、そのカロリー表示が正しいと本当に思っていますか? 本当に誤差がないと思っているのですか?」


「100キロカロリーと表示されている食品は、本当に100キロカロリーだと誰が保証してくれているのですか!?」


「ということで、アメリカのパデュー大学の研究者は食品に表示されているカロリーと実際のカロリーを比べてみてくれました」


「研究者は様々な飲食店に赴いて、511の料理の実際のカロリーを測定しました。レストラン、ファストフード、テイクアウトなど色々な料理を調べています」


「カロリー測定にはボンベ熱量計、もしくは爆弾熱量計と呼ばれる方法で調べました」


「ボンベ熱量計は、鋼製の丈夫な容器に物を入れ、水の中で燃焼させて熱量を計る装置です。固体のものでも計れる優れものです」


「何より、最も正確なカロリー計算ができる、と謳われています。すんごい装置なんですよ」


「さて、読者様はレストランのカロリー表示はどのくらい信頼してますか?」


「調べた料理は、ピザ、サンドイッチ、サラダ、スープ、デザートなど。他にも、パスタやお肉、炭水化物も調べています」


「カロリー表示が実際のカロリーよりも大きければ、そんなに問題はないでしょう。表記が100キロカロリーなのに、実際は80キロカロリーなら食べ過ぎを防いでくれます」


「悲惨なのは逆の場合です。カロリー表示が100キロカロリーなのに、実際は120キロカロリーの場合です。知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまうのですから」


「実際問題、どのくらいカロリー表示は正確なのでしょうか?」


「多めに表示することで、予防線を張っているのでしょうか? それとも、カロリーを気にしている人を騙すために、少なく表示しているのでしょうか?」


「結果は、平均で18%の誤差がありました!」


「しかも、実際のカロリーが多いほうの誤差でした」


「つまり、カロリー表示に従ってカロリー計算をしていると、食べ過ぎが発生するのです」


「もし、読者様の中にカロリー計算をしているのに、体重が思うように減っていないなら、それは表示と実際のカロリーに誤差があったからかもしれません」


「調べられた料理のうち、40%は表示より少し多いくらいのカロリーが表示されていて、誤差が10%以内でした。52%は表示よりかなり多いカロリー表示されていて、誤差が10%以上でした」


「表示より、実際のカロリーが少なかったのは、たったの7%でした」


「中には表示されているカロリーと実際のカロリーが100キロカロリー以上異なっているケースもありました。ご用心ください」


「読者様もレストランでカロリーを気にするのなら、表示よりも20%くらい多めに見積もったほうがいいです。それくらいで丁度いいと思います」


「料理の種類によって、誤差の大きさは違いました。では、どのような料理の誤差が大きくなると思いますか?」


「誤差が大きいのは、炭水化物とデザートでした」


「この二つは、表示されている数値より、実際のカロリーが大きく異なっていることがあります。レストランで食事をする際は覚えておいてください」


「最悪なことも判明しています。ダイエット食を謳っているような低カロリーの料理も誤差が大きかったです」


「カロリー控えめな食事をしているつもりが、実はそんなことなかったのです」


「低カロリー食品は、そこまで低カロリーではなかったのです!」


「やはり、カロリーを気にする人に売るために、必要以上にカロリーを低く表示しているのでしょう。あこぎですねぇ」


「読者様、低カロリー食は油断なりません。数字に騙されないでくださいね」


「逆に、実際のカロリーが表示より少なかった料理もあります。それはーー」


「高カロリー食です」


「インパクトを重視するために、実際より大きい数値にしていた可能性があります」


「デカ盛りメニューのカロリーが実際は2850キロカロリーでも、3000キロカロリーのほうがインパクトがあります」


「大きいものを、より大きく見せるための処置かもしれません」


「まあ、数字が大きくなればなるほど、小さい数字は気にならなくなります。故に数字を盛ったのでしょう」


「人の業が垣間見えた所で今回のまとめです」


「研究者がレストランに繰り出して、メニューに表示されているカロリーと実際のカロリーを比較してみたよ」


「すると、ほとんどの料理は表示されているカロリーより大きいカロリーを含んでいることが判明したよ」


「表示より、実際のカロリーが少なかったのはたったの7%だったよ」


「特に低カロリー食は、実際のカロリーが多かったよ。全然低カロリーじゃなかったみたい」


「逆に高カロリー食は、表示より少なかったよ。見た目に騙されないでね」


「読者様は外食する際は、カロリーに気をつけてください。メニューの横に表示されているカロリーで計算をしたら、誤差が出ます」


「計算元の数字が間違っていたら、正しい計算結果は得られません」


「計算間違いをしないためにも、表示されている数字は20%増しで考えたほうがいいですよ。痛い目を見ますよ、特にカロリーを気にしている方は」


「今回の研究ではスーパーやコンビニは対象になっていません。これらのお店で売られている商品もカロリーに誤差があると思われます」


「結論、カロリー表示は信用ならない!」


「ということで、今回は『レストランのカロリー表記は誤差がひどい』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」


「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『活動量計の消費カロリーは当てにならない』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Accuracy of stated energy contents of restaurant foods

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