240_透明人間を経験するとプレッシャーに強くなる #ストレス #行動
「言わずと知れたレオナルド・ダ・ビンチは『不透明な物体は表面に必ず光と影をまとっている』と言いました。色んなものが混ざっているから、濁るのですよ」
「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『透明人間を経験するとプレッシャーに強くなる』のお話をしますよ」
「では、よろしくお願いします」
「読者様は透明人間になった経験がありますか?」
「まあ、ほとんどの読者様が経験がないことでしょう。私も経験がありません」
「ちなみに、読者様はもし透明人間になれたら、何をしますか?」
「よくあるのは女風呂を除いたり、お金を盗んだりですかね? 他にも、好きな人を誰憚ることなくストーキングできますね」
「もしくは、H・G・ウェルズの『透明人間』を思い浮かべた人もいるでしょう」
「まあ、人間が透明になるのは夢物語なんですが……」
「ここで終わってしまえば、話が前に進みません」
「世の中には面白いことがあるもので、透明人間の研究についても行われています」
「面白いですよね。透明人間は夢物語なのに、透明人間に関する研究があるのですから」
「SF作品のように本当に透明になるわけではありませんが、透明人間を疑似体験することが現在は可能になっています」
「ちなみに、昔はゴム製の手袋を使って、大きな錯覚で誤魔化していました。ですが、今ではVR技術を使って、かなり本物に近い透明体験が行えるようになっています」
「ということで、今回はスウェーデンのカロリンスカ研究所が行った透明人間に関する研究を参考に、透明人間を体験するとどうなるのかについてお話しします」
「研究者は、繊細で健康的な人を125人集めました。繊細な人を集めたのは、透明化の疑似体験を本物のように感じてくれるからでしょう」
「被験者にヘッドマウントディスプレイを着用してもらい、自分の体を見るように求めました。しかも、AR技術を使用して、自分の体が透けるようにしました」
「要するに、自分の体が透明になったような感覚が味わえます。これが、透明化の疑似体験です」
「実験には続きがありまして、マネキンを使用ます」
「研究者がマネキンの体が触ると、被験者は同じ箇所が触られる映像を見ます」
「実際には触られていないのに、触られたと錯覚することができます。この実験でも、透明人間の疑似体験ができます」
「とまあ、そんな感じで透明人間を疑似体験してもらったのです」
「被験者の半数には、透明人間を体験してもらった後にストレスをかけました。具体的には、大勢の人の前に立ってもらいました。もう半数には、透明人間を体験させずに、大勢の人の前に立ってもらいました」
「基本的に大勢の前に立つのは緊張しますし、不安に駆られます。しかも、集められた被験者は繊細な人たちです。余計緊張することでしょう」
「つまり、透明人間を体験してからストレスを感じると、ストレスをどのように感じるのか調べたのです」
「さて読者様はどう考えますか? 透明人間を体験すると、ストレスに強くなるのでしょうか? それとも、弱くなるのでしょうか?」
「もしくは、関係ないのでしょうか?」
「結果は、ストレスレベルが低くなりました!」
「ストレス以外にも心拍数も少なかったです。心拍数が少ないということは、緊張も感じていなかった、と」
「つまり、透明人間を体験すると、プレッシャーに強くなるというわけです!」
「読者様も聴衆の前に立つ機会がありましたら、その前に透明人間になりましょう。プレッシャーをはね除けて本番に挑めますよ」
「どうして透明人間を体験するとストレスが減るのかと言いますと、他人の注意が関係しています」
「透明人間になることで、自分が注目を浴びてないことを自覚できます。大勢の人の前に立っても、普段より人々の視線を強く感じなくなるので、ストレスや心拍数が下がったのです」
「言ってしまえば、スピーチする時に観衆をジャガイモやニンジンだと思え、と同じことです。ジャガイモやニンジンには視線がありません。結果として、注目を浴びていないと思えます」
「人前に立って緊張するのは、視線を気にしているからです。その視線を感じなくなるのが透明人間なのです」
「透明人間にならなくても人の視線を気にしなくなれば、緊張しなくなるということです」
「いえ、逆ですかね? 視線を気にしなくなれば緊張しなくなる。それを応用したのが透明化ですかね?」
「まあ、どっちでもいいですね。大事なのは大勢の人の前に立っても緊張しない方法です。その方法が透明化でも、視線を気にしない方法でも、どちらでもいいのです」
「結局の所、自分に合った方法を探ることが大切なんです。という所で今回のまとめです」
「研究者は繊細な人を集めて、透明人間の疑似体験をしてもらったよ。その後に、大勢の人の前に立ってもらうというストレスをかけて、透明化にどのような効果があるのか調べたよ」
「したらば、ストレスを感じなくなって、心拍数も落ち着いていたよ。大勢の人の前に立つプレッシャーに強くなっていたよ」
「読者様も大勢の前に立つ機会がありましたら、透明人間になってから臨みましょう。是非、ご活用ください」
「現代ではARなり、VRを使えば透明人間の疑似体験が可能です。興味がありましたら、自分で調べてくださいね」
「最後は読者様に丸投げだぁー!」
「ということで、今回は『透明人間を経験するとプレッシャーに強くなる』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」
「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」
「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」
「次回の『大体の人は引き算ができない』で、お会いしましょう!」
「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」
参考文献
Illusory ownership of an invisible body reduces autonomic and subjective social anxiety responses
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