181_本に囲まれて育った子供は年収が高くなる #読書 #お金

「アメリカの作家であり、思想家であり、詩人であり、博物学者でもあるヘンリー・デイヴィッド・ソローは『真に素晴らしい本は内容以上のことを教えてくれる。その本を置き、仕入れた知恵を試したくなる。読むことで、行動せずにいられなくなるのだ』と言いました。読書には無限の可能性が秘められています」


「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『本に囲まれて育った子供は年収が高くなる』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は読書、してますか?」


「え? 『マンガしか読まない』ですか。あらあらまあまあ、ダメですよ。もっと読書をしましょう」


「というのも、子供の頃に読書をしていると収入が高いことが判明したのです」


「実に素晴らしい結果です。やっぱり読書は素晴らしいのです!」


「さあ、読者様も読書をしましょう!」


「ということで本題です」


「イタリアのパドヴァ大学はイタリア、フランス、ドイツなどのヨーロッパの9ヶ国から5280人の男性を集めました」


「対象の男性が生まれたのは1920年~1956年です。10歳の時点で自宅にどれだけ本があったのかを調査し、収入との関係を調べました」


「本の冊数は、10冊以下、100冊以下、200冊以下、200冊以上の4パターンで調べました」


「さて読者様、家にある本の数で子供の収入に影響があるのでしょうか?」


「もし、あるとするのなら、何冊くらいの本があればいいのでしょうか?」


「やはり、多ければ多いほど、いいのでしょうか? それとも、本は量より質が大事なのでしょうか?」


「一体、どうなのでしょうか?」


「まず判明したのは、教育を受けた期間による収入の違いです」


「義務教育にプラスして高等教育を受けた男性の収入は、義務教育しか受けていない男性より高かったです。高等教育1年あたり、平均して収入が9%増えていました」


「まあ、賢いほどいい職業に就けるのは当然と言えば当然です」


「ここまでは前座です。ここで終わってしまえば、家にある本の冊数を調べた意味がありません」


「義務教育を受けた男性の収入が上がったのは間違いないのですが、その差は家にある本の冊数によって大きく左右されていたのです」


「もちろん、家に本が多くあった男性のほうが収入が高かったのです」


「では、一体どれ程高くなったのかと言いますと……本がない家庭の場合、収入の増加は5%でしたが、本がある家庭で育っていた場合は21%でした!」


「いやはや、読書の力ってのは素晴らしいですね」


「5%と21%では大違いですよ」


「はっきり言って5%は誤差です。ちょっとした努力で覆る差です」


「ですが、21%ともなると簡単にはひっくり返せません。血の滲むような努力が必要でしょう」


「しかもですね、都会より田舎のほうがこの傾向は強く出ていたそうです」


「田舎暮らしの読者様は子供に本を与えましょう。将来は一杯稼いできてくれますよ」


「これで、読者様の老後は安泰ですね」


「読書をすることで自分の収入が上がる。子供に読書をさせることで子供の収入が上がる。将来お金で苦労しなくなりますよ」


「他にもわかっていることがあります。子供の収入と両親がホワイトカラーかは関係ありませんでした」


「親の教育レベルの高さと子供収入は関係ありません。親が子供に『勉強しろ』と言っても意味がないのです。本当に意味があるのは読書だったのです」


「また、子供が就く職業にも影響がありました。家に本がたくさんある家庭で育った子供は肉体労働の仕事に就きにくかったのです」


「一般的に肉体労働は収入が低いです。職業選択も収入に影響を与えたのでしょう」


「ですが、家にただ本があればいい、という話ではありません」


「本というのはそこにあるだけでは意味がありません。読んで、内容を理解してこそ、意味があります」


「家に本があっても子供が自由に読めない環境では、本末転倒です」


「どうやら、子供の頃に自分の興味のある本を10冊以上読んでいると、収入がアップするようです」


「大事なのは子供が興味を持った本を読める環境です。冊数よりも内容が重要なんです」


「子供が興味を持った本は、喜んで買い与えましょう。収入アップに繋がりますよ」


「だからといって冊数を蔑ろにしもいけません。本がたくさんあれば、子供の興味に合致した本が見つかりやすくなります。読書を促すためにも、ある程度の冊数は必要でしょう」


「結局の所、誰かに言われてやる読書は意味がなく、自分から進んでやる読書に意味があるのです」


「興味のない本を読む苦痛ほどつらい経験はないでしょう。読者様も読書の強制はやめたほうがいいですよ」


「子供に読書をさせたければ、自分が読書をすることです。子供は親の真似をしますから、読書をする姿勢を見せていれば読書してくれるに違いありません」


「強制されるのはつらい、と語った所で今回のまとめです」


「子供の頃に自宅にあった本の数と将来の収入について関係があるのか調べたよ」


「すると、本が多くあった家庭で育った子供は収入が最大で21%も高くなったよ」


「特に田舎ではこの傾向が強くなるよ。田舎では読書が大事だよ」


「ただ、家に本があるだけだと意味がないよ。興味のある本を読まないと将来には繋がらないよ」


「子供が読みたい本を与えるのが収入アップへの近道だよ」


「研究者によると、家にある本の数である程度の学力を推測することができるそうです」


「読書と将来の成功はある程度説明できるそうです。もし、友達のお家にお邪魔して、本の数が少なかったら、その家庭の子供の将来は…………」


「さあ、どうなるのでしょうか? 続きは読者様の想像に任せます」


「とにもかくにも読書をして損なことはありません。以前の"002_読書をすると意外なあの能力が上がる!"でも読書でスキルが上がることをお話ししています」


「是非、読書をして人生を豊かにしてください」


「ということで、今回は『本に囲まれて育った子供は年収が高くなる』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」


「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『恋人と喧嘩した時の最適な仲直りの方法』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Books Are Forever: Early Life Conditions, Education and Lifetime Earnings in Europe

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