178_絵文字はちゃんと感情を正確に伝えてくれる #言葉 #感情

「フランスの独特主義者ジョセフ・ジュベールは著書『パンセ』で『私は知恵を貨幣に鋳造したい。つまり、知恵を鋳造して、覚えやすく、伝えやすい箴言と格言とことわざとにしたい』と伝えています。言葉を永遠に残したかったのでしょう」


「やっほー、賢明なる読者様。読むと人生が変わる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『絵文字はちゃんと感情を正確に伝えてくれる』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は絵文字を使っていますか?」


「メールやSNSで文字を送るときに一緒に絵も使っていますか?」


「え? 『当然使っている』ですか。そうですよね。絵文字も市民権を得ていますよね」


「ですが、こんな風に思ったことはありませんか? 『絵文字で本当に正しく伝わっているのだろうか?』と」


「絵文字というのは一目でわかる反面、思っていることを正確に伝えられているか不明です」


「読者様も気持ちが正しく伝わっているか不安に感じたことがあると思います」


「そこで、産業技術総合研究所の研究者が絵文字で正しく感情が伝わるのか調べてくれました」


「これで、正しく伝わっているのか不安になって眠れなくなる日々とはおさらばです」


「正確に伝わっているのなら、今までと同じく気兼ねなく使えます。ですが、伝わっていないことが分かれば、一言添えるなどの工夫が必要になります。はたして、結果はどうなるのでしょうか?」


「研究者はまず、インターネットで日本の首都圏に住む20歳~39歳を1082人集めました」


「そう、日本で行われた研究です。男女比は半々で、比較的に若い人を集めています」


「つまり、読者様にとても有意義な内容に間違いありません」


「研究者は、被験者に74個の絵文字を見せて、感情価と覚醒度をそれぞれ9段階で評価してもらいました」


「感情価とは、不快から快までのことです。気分がいい絵文字か、気分が悪い絵文字か評価したのです」


「覚醒度とは、感情の強さです。強く主張しているのか、それとも弱い主張なのか、です。『絶対にやる』みたいな絵文字もあれば、『まあ、やってもいいんじゃない』みたいな絵文字まで、どのくらいの気持ちがこもっているのか評価してもらいました」


「評価の結果、6つに分類できることが判明しました」


「①強いネガティブな感情。②中程度のネガティブな感情。③ネガティブなバイアスがある中立的な感情。④ポジティブなバイアスがある中立的な感情。⑤適度にポジティブな感情。⑥強いポジティブな感情」


「これらの6つに分類できたのです」


「分類は複雑ではありません。感情はポジティブかネガティブの2種類です。覚醒度は弱い、中立、強いの3種類です。これらを組み合わせたら6つになる、ということです」


「では、具体的にどのような絵文字がどの分類に入ったのか説明します」


「強いネガティブな感情では、困惑した顔、疲れた顔、怒った顔、などが分類されました」


「このような絵文字を使うのは、ストレスを感じていたり、神経質になっている時です」


「中程度のネガティブな感情では、泣き顔、物思いにふける顔などが分類されました」


「このような絵文字を使うのは、悲しかったり、落ち込んだ時でした」


「ネガティブなバイアスがある中立的な感情では、無表情顔、無感情顔、しかめっ面、などが分類されました」


「このような絵文字を使うのは、倦怠感を感じている時でした」


「ポジティブなバイアスがある中立的な感情では、ほっとした顔、あっかんべーしている顔、などが分類されました」


「このような絵文字を使うのは、リラックスしていたり、穏やかな気分の時でした」


「適度にポジティブな感情では、口角が上がっている顔、目が笑っている顔、などが分類されました」


「このような絵文字を使うのは、幸せを感じていたり、満足している時でした」


「強いポジティブな感情では、ハートの目をした顔、星の目をした顔、頬がピンク色の顔、などが含まれていました」


「このような絵文字を使うのは、気分が高まっていたり、興奮している時でした」


「研究者によりますと、絵文字は口や目の形の違いが快や不快を表していました」


「たとえば、ニヤニヤした顔では強いポジティブを、怒った顔では強いネガティブを、それぞれ抱いていました」


「覚醒度については、ハートや星、涙などの付属物で強い感情を表していました」


「ハートや星があると、より楽しく思ったりします。対して、涙があるとより悲しい気持ちを表すのです」


「どうして、このような目や口、ハートや星などで認識が変化するのかと言いますと、人は表現を目の筋肉の動きで判断しているからです」


「対面で会っている時、読者様も相手の目で気持ちを推し量ることがあるでしょう。その習性が絵文字にも表れているのです」


「ですが、絵文字は動きません。筋肉の動きを確認できないので、ハートや星などの付属物で補うことで、より正確に伝わるのです」


「まあ、何が言いたいのかと言いますと、絵文字は予想よりも正確に気持ちを伝えられる、ということです」


「読者様は今まで通りに絵文字を使って問題ありません。その絵文字を使った意図は伝わっているのです。安心してください」


「ということで今回のまとめです」


「日本人を集めて絵文字について調査したよ」


「すると、絵文字は6つに分類できることが判明したよ」


「その6つとは、

 ①強いネガティブな感情。

 ②中程度のネガティブな感情。

 ③ネガティブなバイアスがある中立的な感情。

 ④ポジティブなバイアスがある中立的な感情。

 ⑤適度にポジティブな感情。

 ⑥強いポジティブな感情」


「絵文字は目や口の形でポジティブかネガティブか判断するよ。そして、星やハートなどの付属物があると強い感情だと思うよ」


「これらは共通認識みたいだから、絵文字を送る意図はきちんと伝わるよ」


「読者様は気にせず絵文字を使っていいんだよ。もちろん、受け取った時も気にしなくていいよ。最初に思ったことが相手の考えていることだよ」


「それに絵文字には可能性があります」


「言語の影響が少ない、ということです」


「相手の言葉がまったく分からなくても、絵文字なら感情を伝えられる可能性があるのです」


「もし、読者様が外国に行ったり、外国人の旅行者と出会った時に、相手の言葉がわからなければ、絵文字を使いましょう。少なくとも。感情を伝えることは可能です」


「まあ、今では翻訳ツールが優秀なので、絵文字で伝えるような機会は早々ないと思います」


「それでも、相手の言葉がわからず翻訳ツールがないという稀有な状況になりましたら、言葉や文字を使わずに絵で伝えた方がいいかと思います」


「…………昨今、流行りの異世界転生したら、言葉が通じず、翻訳ツールも使えない状況になりますね。……絵の練習をしたほうがいいかもしれませんね」


「ということで、今回は『絵文字はちゃんと感情を正確に伝えてくれる』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『幸せな音楽を聴くとアイデアが閃きやすくなる』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

Classification of 74 facial emoji’s emotional states on the valence-arousal axes

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