157_酔っぱらいはやっぱり自分が酔っていることを正しく認識できないことを研究したぞ【飲みすぎ防ぐ方法も紹介】 #食事 #認知
「アメリカの経営者ジェイ・エイブラハムの言葉を紹介しましょう。『ビジネスで成功するとは、人が気付いていないニーズやニーズの変化を見つけ、自分にしかない知恵や共感、理解の仕方でそれに応える、それだけのことだ。要するに、人が認識さえしていないかもしれない問題を解決することである。問題には三種類ある。自分自身の問題、競争相手の問題、そして市場の問題だ』ということでして、要はブルーオーシャンを見つけましょう」
「やっほー、人生負け組の読者様。読まないと人生損する知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『酔っぱらいはやっぱり自分が酔っていることを正しく認識できないことを研究したぞ』のお話をしたいと思います」
「では、よろしくお願いします」
「読者様はお酒を飲みますか?」
「え? 『毎日のように飲んでいる』ですか。それは、とても健康に悪いですね」
「ですが、本日お話ししたいのは健康問題ではありません。酔っぱらいの認識についてです」
「読者様も成人しているなら、お酒を浴びるように飲んだ人の『全然酔ってないよ』というバレバレな嘘を聞いたことがあると思います」
「そんな時、酔っぱらいの言葉は信用ならない、と思ったこともあるでしょう。それは、正しいです」
「だって、酔っぱらいは自分がどれくらい酔っているか、正しく理解していないことが明らかになったからです」
「とはいえ、読者様に新たな発見ではないですよね。『ふーん、やっぱりね』と思ったことでしょう」
「でも、安心してください。今回の研究を通して、飲酒を制限できる可能性も示唆されています。飲みすぎてしまう人は必見な内容となるでしょう」
「それでは本題です。今回の研究はイギリスのカーディフ大学が行ったものとなります」
「何をしたかと言いますと、夜の街に繰り出してバーやクラブを訪ねまして、酔っぱらいに協力をお願いする、というものです」
「実に単純明快です。実験室に呼んで、酔っぱらってもらうのではなく、自らバーに繰り出すアグレッシブな研究となっています」
「しかも、期間は24ヵ月です。つまり2年も調査したことになります」
「述べ、1862人の協力を得られました。平均年齢は27歳でした」
「研究者が酔っぱらいに何を調査したかと言いますと、まず呼気アルコールテストを行いました。客観的にどれくらい酔っているか確認しました」
「その次に4つの質問に10段階で答えてもらいました。ついでですから、読者様も素面の状態で質問に答えてみてはいかがでしょうか? 深く考えず、直感で答えていいですよ」
「質問①、あなたは今、どれくらい酔っていますか? 1はこれっぽっちも酔ってない、10は完全に出来上がっている」
「質問②、あなたは今夜、どれくらいお酒を飲みましたか? 1は全然飲んでない、10は限界まで飲んだ」
「質問③、毎週お酒を飲み続けるとどれくらい健康に悪いと思いますか? 1は健康に悪くない、10は確実に病気になる」
「質問④、毎週お酒を飲み続けると肝硬変になると思いますか? 1は絶対にんらない、10は確実になる」
「という具合に、4つの質問をしました」
「読者様はどうですか? 今度、酔っている時に同じ質問をして、同じ回答をする自信がありますか?」
「まあ、難しいと思います。酔っぱらいの判断能力が落ちているのは周知の事実でしょう」
「今回の研究でも、酔っぱらいが自分の飲んだアルコールの量は正しく認識できていませんでした。平均して飲酒運転で余裕で捕まるくらいには飲んでいました」
「もちろん、自分がどれくらい酔っ払っているか正しく認識できていません」
「ここまでは、研究するまでもありません。お酒を飲む人なら誰しもが知っている事実です」
「今回の実験で、どうして人が潰れるまで飲酒を続けるのか理由が判明しました」
「その理由とは、自分の酩酊具合に関係なく、周りが酔っているかどうかでお酒を飲むか判断していたのです!」
「周りに酔っ払っている人がいると、自分は全然酔っていないと考えます。判断能力が落ちた頭では、自分の酩酊具合を過小評価することが明らかになりました」
「あの人よりはマシだ、と考えちゃうのです」
「体は酔っているのに、頭は酔っていないと誤解するのです。酔っていないから、もっとお酒を飲んでも大丈夫、という具合に飲酒が進んでいくのです」
「しかも、質が悪いことに、お酒の席ではみんな酔っ払います。周りの酔っ払い具合の基準は、どんどん高くなります。その結果、潰れるまで飲んでしまうのです」
「ですが、安心してください。人が基準にするのは最も酔っ払っている人ではなく、最も冷静な人を基準にします」
「つまり、お酒の席でお酒をまったく飲まない人がいるだけで、飲みすぎにブレーキをかけることができるのです」
「読者様も呑兵衛だらけのパーティでは飲みすぎても、色々な人がいるパーティでは冷静さを保てた経験はありませんか?」
「これは、無意識のうちに、飲酒を制御したからに他なりません」
「ついついお酒を飲みすぎてしまう読者様は、隣にお酒を飲まない冷静な人を配置しましょう。勝手に抑えてくれるでしょう」
「まあ、飲酒に付き合わされるほうは堪ったものではありませんが……」
「無理矢理誘うと、飲みすぎは防げるかもしれませんが、誘った人に嫌われるかもしれません。あまり、迷惑にならない範囲で誘いましょう」
「私が言うまでもありませんが、お酒は飲んでも飲まれるな、です」
「読者様もお酒とは節度を持って接しましょう」
「ありきたりな言葉を言った所で今回のまとめです」
「研究者が夜の街のバーやクラブに繰り出して、直接酔っ払いに調査をしたよ」
「すると、酔っ払いは自分がどれくらい酔っているか、やっぱり正しく認識できていなかったよ」
「お酒の席で酔っ払いを見ると、自分はまだまだ酔っていない、と思うそうだよ。それが、さらなる飲酒の引き金になるよ」
「でも、冷静な人がいると飲みすぎの抑止力になってくれるよ」
「読者様もお酒を飲んでいない人を見て、冷静になった経験はありませんか?」
「冷静な人を見ると自分の状態を自覚できるようになります。飲みすぎたと思ったら、冷静な人を見て認識を改めましょう」
「まあ、酔っているとそんな冷静な判断はできませんけどね」
「とにかく冷静な人をお酒の席に連れていくのが吉です。メンバーの中にお酒を飲まない人がいたら、店員を見ましょう。店員は酔っていませんから、最適です」
「なので、注文を取ったり、運ばれた料理を受け取る係りになりましょう。冷静な店員と接することで、酔い潰れることを減らしましょう」
「とにもかくにも、お酒で失敗しないように気を付けましょう」
「ということで、今回は『酔っぱらいはやっぱり自分が酔っていることを正しく認識できないことを研究したぞ』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」
「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。質問やリクエストも待ってまーす」
「それでは、次回の『人に見られていると過激になりやすい』で、またお会いしましょう。バイバーイ」
参考文献
A rank based social norms model of how people judge their levels of drunkenness whilst intoxicated
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