027_お金を得ると代わりに失うものがある #お金
「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『お金を得ると代わりに失うものがある』のお話をしたいと思います」
「それじゃあ、よろしくお願いします」
「読者様はお金をたくさん持っていますか? いわゆるお金持ちと呼ばれる人種でしょうか?」
「もし、そうなら、お金を得た代わりに失ったものがあるかもしれません」
「怖いですね。お金を得て、大切なものを失っては本末転倒です。お金を得て大事なものを失わないために、準備をしましょう」
「それでは本題です。心理学者のエレン・ヘンドリクセン博士が行った調査によると、人間はお金を得ると5つのものを失います」
「お金持ちの読者様は心して聞いてください」
「まず、一つ目は『親切心』です。お金は人から優しさを奪うようです」
「2012年、カリフォルニアの道路である実験が行われました。車が通るたびに歩行者に横断歩道を渡ってもらう、という至ってシンプルな内容です」
「その結果ですね、平均して10台の内8台は歩行者のために車を停めてくれました」
「いやー、この結果は素晴らしいの一言です。車を停めない運転手が多かったら、優しくない社会ですもん」
「ですが、問題はここからです。実験では車のランクを5段階に別けました。錆びた軽自動車がカテゴリー1、高級車をカテゴリー5としたのです」
「すると、カテゴリー1の車は歩行者のために全台停車したのに対し、カテゴリー5の車は50%が歩行者を無視して素通りしました。残ったのは排気ガスだけでした」
「10台の内8台という結果を出したのは、カテゴリー1の車が大きく引き上げた結果だったのです」
「この結果から博士は、高級車を運転する人は親切心を失っている、と主張しています」
「お金持ちじゃないと高級車は買えない=お金持ちは不親切、の構図です」
「では、続いて二つ目は『共感能力』です。相手の感情を無視して言動が増えるのです」
「実験で、経済的な地位が低い人は他人の感情を読むのが得意だということが判明しました」
「実験内容は、参加者に架空の面接を受けてもらい、面接でどのような感情を抱いたか20の項目のアンケートに答えてもらいました」
「感情の種類は、怒り、軽蔑、悲しみ、希望、驚き、心配などです」
「その後、面接官側もしてもらい、相手がどのように感じたか評価してもらいました」
「その結果わかったのは、社会的な経済地位が低い人は相手の感情を正確に読み解くとこができました。社会的な経済地位が高い、つまりお金持ちは成績が振るいませんでした」
「お金持ちが感情に完全に気づかないということはありませんでした。ですが、感情を読み解く能力が低いことは明らかだったようです」
「そして、三つ目は『思いやり』です」
「思いやりを感じていると、人の心拍数は落ち着きます。なので、実験では参加者に心拍数を測定する機械をつけてもらいました」
「そして、二つの短い動画を見てもらいました。一つは女性がパティオの壁を作る動画。パティオとはスペイン風の屋敷の中庭のことです。もう一つの動画は、子供が癌治療を受けるドキュメンタリーです」
「その結果ですね、パティオを作る動画を見るより、癌治療を見ている方が5倍も思いやりを感じていました」
「しかも、社会的な経済地位に関係なく思いやりを等しく感じていたのです」
「ここまでだと、お金持ちも同じように思いやりを持っていることになります。ですが、社会的な経済地位が低い人の方が、より大きな感情を抱いたと報告しています」
「さらに、心拍数を調べてみると、社会的な経済地位が低い人ほど心拍数が大きく低下していました」
「主観的にも客観的にもお金持ちに思いやりがないことが、証明されたのです。お金持ち、残念!」
「では、四つ目は『手助け』です。一つ目の親切心と似ていますが、若干違います」
「実験では、ボードゲームを7分間遊んでもらいました。ゲーム終了後に一つ目のグループにはゲームで得た4000ドル(約45万円)を残して、お金持ちになった姿を想像してもらい、最後にアンケートに答えてもらいました」
「別のグループでは7分間のゲームの後に、200ドル(約21000円)を残して、お金に困る姿を想像してもらいました。もちろんアンケートに答えてもらいました」
「アンケートを答えたら実験は終了となるのですが、ここで研究者が一芝居打ちます。なんと、アンケートを回収する際にたくさんの鉛筆を床にばらまいてしまうのです」
「それで、参加者がどの程度鉛筆を拾ってくれるか見たのです。意地が悪いですよ、研究者さん」
「外野からすると、面白い実験を思いつくなぁ、と感心しています」
「ともかく、実験の結果、参加者は多かれ少なかれ鉛筆を拾うことが判明しました。さすがに目の前で困っている人を放置する人はいません」
「ですが、お金持ちの姿を想像したグループとお金に困る姿を想像したグループでは、鉛筆を拾う量に大きな差が出たのです」
「そう、お金に困る姿を想像したグループは多くの鉛筆を拾いました。対して気分はお金持ちグループは明らかに鉛筆を拾う量が少なかったのです」
「この実験から、お金持ちは他者を助けになる気持ちが薄いことが判明しました」
「参加者は想像しただけです。読者様も成功したイメージを思い浮かべることもあるでしょう。その際は他人を助ける気持ちが薄らぎます。気をつけましょう」
「次で最後です。五つ目は『倫理観』です。いやはや、お金持ちは各種の大切なものをなくしますね」
「2012年の研究では、参加者にまず自分の社会的な経済地位を一番下または一番上と比較してもらいました。自分達が上流階級か下層階級か考えるように仕向けたのです」
「それから、気を散らすためにいくつかのフォームにデータを入力してもらいました。その後、実験に協力したお礼としてキャンディが出されるのですが、『このキャンディは別の実験に参加した子供のために用意した』と告げられます」
「普通の大人なら、子供のためにキャンディを残すでしょう。ですが、自分を上流階級と思った人はキャンディをより多くもらったのです」
「いやはや、お金持ちのダークサイドがどんどん暴かれますな。まあ、暴露しているのは私なんですが……」
「なぜ、お金持ちがいろんなものを失う理由は、他人に頼る必要がないからと考えられます」
「お金持ちは基本的に日常生活で困ることがありません。移動には車でもタクシーでも使えます。パーティに着ていくドレスがないこともありません。一人で生きていけるため、他人に対して優しい行動が減るのです」
「対して、お金に困っていると、生活もままなりません。食べ物が足りなければ恵んでもらわないと生きていけません」
「つまり、困った時に助けてもらえるように、普段から助けたり親切にするのです。そのため他人に対して何かをして上げるスキルが強化されると考えられます」
「読者様はどうおもわれましたか? お金持ちになると他人に対して、厳しくなったり、思いやる心がなくなります。十中八九友達からは嫌われるでしょう」
「それでもお金持ちになりたいですか?」
「え? 『そんなデメリットがあるなら、なりたくない』ですか。でも、大丈夫です」
「訓練したり、初心を忘れなければ、このようなデメリットも打ち消せるので、お金持ちになる方が得なんですけどね。お金があれば、自由な生活を送れます」
「読者様もお金持ちを毛嫌いしないようにお願いします」
「ではでは、今回のまとめです。お金持ちがお金を得る代わりに失うものは、
一つ目は『親切心』。
二つ目は『共感能力』。
三つ目は『思いやり』。
四つ目は『手助け』。
五つ目は『倫理観』。
の以上、五つとなります。読者様はお金を得ても、失わないように気をつけてくださいね」
「何も失っていないお金持ちが最強なのは自明の理です。成功が成功を呼ぶようになるでしょう」
「ということで、今回は『お金を得ると代わりに失うものがある』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」
「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。待ってまーす」
「それでは、次回の『幸せになる買い物、不幸になる買い物』で、またお会いしましょう。バイバーイ」
参考文献
5 Ways Money May Be Costing Your Humanity
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