016_アイデアマンになりたければアレを想像せよ #アイデア

「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『アイデアマンになりたければアレを想像せよ』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様はアイデアが思いつかず、散々悩み抜いたことはありませんか? 実は、ちょっと考え方を変えるだけで創造力がアップする方法があるのです」


「知りたくないですか? 知りたいですよね? 知りたいと言ってください、切実に……」


「ともかく」


「これからの時代、言われた仕事をしているだけでは生き残れません。生き残るにはアイデアが重要です」


「ですので、読者様も時代に取り残されないために創造力をアップさせましょう」


「今回のお話はですね、メリーランド大学の学生96人を対象を行われた研究です。学生のばらつきを減らすために生物学、物理学、芸術、演劇を専攻している人から集めました」


「また、参加者は大学周辺に張られたポスターやメーリングリストから呼びかけられました。参加と引き換えにリンゴな某有名企業のタブレットを得られる宝くじをもらえます。ちょっと嬉しい特典です」


「内容は学生たちを三つのグループに別けて、それぞれに『自分をエキセントリックな詩人と思ってください』か、『自分を厳格な図書館員と思ってください』と指示を与えたグループと『何も指示を与えない』グループで創造力に違いが出るか調べました」


「それで、どのグループが一番創造力が高くなったか調べました。読者様はどのグループが創造力を発揮したと思いますか?」


「恐らく『何も指示を与えない』グループではないことは想像に難くないと思います。ですので、結果は二つに一つですね。では、結果発表です」


「一番創造力が上がったのはですね、『自分をエキセントリックな詩人と思ってください』と指示されたグループでした」


「ちなみに参加者はタイピング量が多いので、スマホやタブレットの参加は認められず、パソコンからの参加に限定されています」


「参加者に全員、創造性テストを行ってもらい創造性の水準を計りました」


「この実験で行われた創造性テストは、ある物の本来の使い道とは違う方法を考える、というテストです。名前の通り創造性が計れます」


「よくあるのはレンガの使い道を考えてください、という内容です。本来の使い方は壁や塀に使うです。テストでは他の使い道を考えてもらいます。たとえば、文鎮の代わりにする、ダンベルとして使う、絵を描く、割ってナイフにする、台座にする、鈍器にする、並べて盾にする、積み木にする、などですね」


「実際に出されたのは本、フォーク、テーブル、ハンマー、パンツ、トランペット、トラック、ニンジン、シャベル、サンダルの使い道を考えるテストが出題されました」


「実験に集中するように、音楽やテレビを消す、他のウェブサイトを開かない、などの指示もありました。周りの環境で人間の創造性が左右されるので、当然の指示です」


「様々な調整をした結果、『自分をエキセントリックな詩人と思ってください』と指示されたグループは、アイデアの量と質が他のグループに比べて高くなりました」


「逆に『自分を厳格な図書館員と思ってください』と指示されたグループはスコアが最低でした。全然新たな使い道が思い浮かばなかったのです」


「そして、『何も指示を与えない』グループは真ん中のスコアになりました」


「人間は容易く流される生き物です。一般的にエキセントリックな詩人は創造力が高いと思われています。創造力が高い人を思い浮かべることで、自分もそのイメージに引っ張られて、創造力が高まるようです」


「なので厳格な図書館員だと思ったグループは、真面目で融通の利かないイメージに引っ張られて、普段より創造力が下がったのです」


「一般に思われているイメージ、つまりステレオタイプを利用することで、創造力を高められることから、研究者はこの方法を創造的なステレオタイプ効果と呼んでいます」


「ちなみに、学部による創造力のアップダウンの違いはなかったそうです」


「自分を創造力が高い人、と思い込むだけでアイデアの量と質が上がるのですから簡単ですね。アイデアが必要な時は事前にアイデアマンを想像しましょう」


「読者様は誰を思い浮かべますか? 発明王のエジソン、物理も数学も芸術も精通しているレオナルド・ダ・ヴィンチ、古代ギリシャの天才アルキメデス、世界初の有人飛行を成し遂げたライト兄弟」


「過去には様々なアイデアマンがいました。もちろん、身近にアイデアマンがいるなら、その人を想像しても構いません」


「研究者は、さらに踏み込んだ実験を行いまして、別の実験を行いました。別の大学から学生100人を集めて、創造性テストを受けてもらいました」


「今回の実験の違う点は、創造性テストの前半と後半で『エキセントリックな詩人と思ってください』と『厳格な図書館員と思ってください』の指示をランダムで出しました」


「先の実験では、最初から最後まで同じ指示でした。今回の実験では一人の学生に対し、前半と後半で指示を別けるようにしました」


「同じ人に途中で違う指示を出して、アイデアの量と質が変わるか調べたんです」


「その結果ですね、やはり『エキセントリックな詩人』と思った場合は『厳格な図書館員』と思った場合に比べて、アイデアの質と量が圧倒的でした」


「このことから、創造力が高い人を想像した直後から、創造力が高まることが確認されました。創造的なステレオタイプ効果の速効性は高すぎます」


「なので、読者様には是非、自分はエキセントリックな詩人だと思ってアイデア出しに挑んでください」


「必要なのは自分の頭(イメージ)だけです。簡単にアイデア出しが捗るので、レッツチャレンジです」


「それでは、今回のまとめです。素晴らしいアイデアが欲しいなら、創造力が高い人をイメージしよう」


「読者様のアイデアが上司や同僚、世間に評価されることを私も願っております」


「ということで、今回は『アイデアマンになりたければアレを想像せよ』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」


「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。待ってまーす」


「それでは、次回の『15分でゲームが上手くなる方法』で、またお会いしましょう。バイバーイ」



参考文献

The Creative Stereotype Effect

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