013_子供の頃の性格が収入に大きく影響する #お金 #性格
「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『子供の頃の性格が収入に大きく影響する』のお話をしたいと思います」
「では、よろしくお願いします」
「読者様、お金ってとっても大事ですよね。やりたいことをするためにはお金が必要かもしれません。大事な人を救うためにお金が必要になるケースもあるでしょう」
「そんなお金が子供の頃の性格で決まるとしたら、どうしますか?」
「今回読者様にお話しするのは、子供の頃の性格と大人になった時の年収が関係している、という研究です」
「子供の頃の性格で年収が決まるってどう思いますか? 面白いと思いますか? それとも、恐ろしいと思いますか?」
「カナダのカーネギーメロン大学で行われた実験によるとですね、子供の頃、5歳~6歳の頃に注意散漫、もしくは攻撃的な性格だった場合、年収が低くなることが判明しました」
「この研究の対象者は1980年または1981年にカナダのケベック州で生まれた2850人の子供の5歳~6歳の時の性格と、30年後の年収を調べました」
「調査開始が1985年で、追跡調査が終わったのが2015年ということになります。研修者はよく頑張りました。30年は長いって」
「子供の性格は幼稚園の教師に評価してもらいました。教師には注意力、落ち着き、攻撃性、反抗性、不安、向社会的行動を評価してもらい、スコアを算出しました」
「そして、30年後の納税額から年収を割り出して、子供の頃の性格と年収の関係を調べました」
「いやはや、驚きです。子供を30年追いかけるのは尋常じゃないですね。かなり大規模な実験なのは間違いないでしょう」
「しかもですね、子供の性格は事細かに評価されていまして、注意力なら集中力の欠如、気が散りやすい、集中力の持続性などの項目で評価しています」
「落ち着きでは、興奮したり、そわそわしていないかをチェックしています。攻撃性では、他の子と競争したり、叩いたり、蹴ったりしないか見ています。反抗性では、教師の言葉に従うか、おもちゃを一緒に使うかなどの項目があります」
「納税額も直近の3年間を調べていますので、極端に低い年、高い年は平均化されています。確定申告のデータには家族の所得や配偶者の有無、子供がいるかも含まれています」
「これだけでも研究の本気具合が窺えます。どんだけ詳細に調べるのか、って話です。ですが、この本気が私たちにはありがたいですね」
「また、参加者のIQや家庭環境などは調整していますので、結果は純粋な子供の頃の性格と大人になった時の年収を比べれます」
「え? 『実験の内容はどうでもいい。どれくらい年収が下がるか教えて』ですか。そうですね、もったいぶっても意味ないですね。では結論を申し上げます」
「ずばり、注意力のスコアが低いとですね、男性は年収が約14万円、女性は約10万円減少します」
「もしかして、そんなに変わらないと思いましたか? 参加者の平均年収は男性が約300万円、女性は160万円です。男性は約5%、女性は約6.25%低いことになります」
「数値だけで見ると、大して変わらない気もしますが、同年代の人が自分より多くもらっていると思うと、ちょっとモヤモヤしますね」
「もう少し詳しく説明しますと、子供の頃に攻撃的な性格をしていたら、年収は7万5000円減少します。ただし、この結果は男性のみです。女性には関連が認められませんでした」
「逆に向社会的行動が高いと年収が約5万2000円高くなることも判明しています」
「相手のことを思いやり、誰かのために行動することを向社会的行動と呼びます。積極的の他の子供を手助けする子供が出世するのは納得ですね」
「なんだかんだ言って、親切は仕事でも恋愛でも最強なんですね」
「研究チームはですね、『注意力の低さは学歴と関連しており、それが職業上の地位に波及している』とコメントしています」
「また、『注意散漫な子供を早い段階で見つけて、適切なサポートをすると、社会や子供にとって長期的な利益になる』とも述べています。将来のマイナスを消してくれるサポートはいいですね。私もサポートして欲しかった……」
「この研究の注意点として、納税されない非公式経済(インフォーマル経済)や借金は考慮されていません。そのため子供の頃の性格と大人になった時の関連性は求められますが、因果関係を証明するものではありません」
「研究内容を話し半分に聞くのも読者様の自由でございます」
「え? 『子供の頃に注意力がなくて、怒られたことがある』ですか。安心してください。あくまで研究は研究です。必ずしも研究の通りになることはありません」
「注意力というのは目の前のことに向き合うことです。要は集中力のことです。集中力は大人になってからでも鍛えることができます」
「だから、注意力がなかった子供でも諦めないでください。こう考えてください、『集中力を鍛える伸び代がある』と」
「攻撃的な性格も変えられますし、向社会的行動を伸ばすこともできます」
「つまり、これからどんどん給料を上げることができるのです」
「ですので、研究は研究を割り切って、今後に目を向けてください」
「今回のまとめです。カナダの大規模実験で、子供の頃の性格と大人になった時の年収には関連がある。具体的には子供の頃に注意散漫や攻撃的だったら、年収が減る。向社会的行動が多い子供は年収が増える」
「子供の頃に注意散漫だったら、これから集中力を鍛えましょう」
「ということで、今回は『子供の頃の性格が収入に大きく影響する』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」
「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。待ってまーす」
「それでは、次回の『トレーニングで集中力を鍛えるぞい』で、またお会いしましょう。バイバーイ」
参考文献
Association Between Childhood Behaviors and Adult Employment Earnings in Canada | Pediatrics | JAMA Psychiatry | JAMA Network
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