とある教師の切ない秘密。

ramia

第1話 「職場」

俺は恵哉けいや。何処にでもいる一般男性…とは少し違う。というのも、俺は同性の事が好きなんだ。

…つまり、男でありながら男性が恋愛対象という事になる。

俺はこの事を両親やまわりには伝えていない。同性のことが好きだと分かった時、既に成人し5年が経っていた。

----- 7年後 -----

「先生〜、さようなら〜。」

「おぉ、気おつけて帰れよー。課題提出、忘れずになぁ。」

いろいろあったが俺は今、とある高校で教師をしている。

「もうこんな時間か。仕事片付けて部活でも見に行くかぁ。」

部活の時間。俺は女子バドミントン部の顧問を務めている。昔は剣道を習っていたんだが、高校を

卒業してからは友人の誘いを受けて、バドミントンを始めた。今では成人,教職員の部門で大会にも出ている。それなりに強い…と思う。

だがしかし、俺の勤める高校は工業高校で、文化部の活動が活発だ。そのため、我が校の運動部の部員人数は、平均的にも他校に比べとても少ない。女子バドミントン部も例外ではなく、部員は2人しかいない。

「くっそぉ〜、同じところでミスったぁ…もう1回!」

「ドンマイドンマイ、もう1回?了解。」

「あっ、恵哉先生こんにちは!」

「先生、こんにちは。」

れいは相変わらずだなぁ…麗奈れいなは返すコースをもう少し狭めて、澪に意地悪なコースで打ってもいいぞぉ(笑)」

「えぇ〜、先生、それは酷いっすよぉ(泣)」

「バドの上手い人は意地悪だからね。狭めてみる?(笑)」

「麗奈まで乗り気…私はまだ初心者なんだぞぉ!いじわる〜!」

この2人は唯一の女バド部員、澪と麗奈だ。

澪は先月からバドを始めたばかりで、まだまだ初心者だ。麗奈は小学生の頃からバドをやっていたらしく、実力はある。まぁ、俺に勝つことはまだまだ先の話になりそうだけど。

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