第5話 風刃
「私達はあなたを討伐します──!!」
キリのその声が響いた。
「う〜ん、あなたはどう見ても天使よねぇ。なんで私の
美しい顔を陰らせ、
その顔によって僕の背中にさらに重圧がかかる。
しかし、ここで僕は言っておかなければならないことがある。
契約。その契りを。
「──僕が、一緒にいたいからだ」
その一言を振り絞っただけで体中を縛るような緊張感は全て失せた。
「……そう。ならあなたはただの食事にしかならないようね」
ゾクリ。
緊張は解けた。しかし恐怖とその重圧だけは体に重くのしかかる。
「あ、そう言えば自己紹介がまだだったわね。私の名前はリミエール。それじゃあ──」
「いただくわ」
バシャ。湿った何かが落ちる音が足元から響いた。
足元を見ると、コンクリートが赤い液体に染め上げられていくのが見えた。
「え……」
それは肘からスッパリと切り落とされた腕だった。
そして反射的に自分の左腕を見る。
「あ、あ、あぁぁぁぁ──!!」
そこにはあるはずの腕がなかった。
切られた。切り落とされた。
それを理解した瞬間に
「が、あっ…!」
「千寿さん!!」
キリは僕に駆け寄って、体を支えてくれる。
「すぐに止血します!動かないで──」
「だ、大丈夫。僕は死神なんだ。不死身、なん、でしょ?」
痛い。頭がおかしくなりそうな程痛い。
けれどそれに耐えるしかない。
「あいつは、どうしてる…」
キリは僕の言葉に反応して周りを見渡す。
そして、
鋭い鉄の音が響いた。
「……あらら、防がれちゃった」
背中の後ろかその声は聞こえた。
咄嗟に後ろを振り向くと、キリが長い刀でリミエールの風の刃を防いでいた。
キリはどこから出したのか解らない刀を体の前に横にしてその刃を防いだのだ。
その風の刃が今はよく見える。三日月形をした薄く緑の色をした半透明な刃だった。
「千寿さん、ここは任せてください」
左腕に熱が刺さる。痛い。
しかし今はそんな痛みなんて忘れて行動をしなくてはならない状況たった。
「…わかった。任せた」
「はい──!」
爆ぜるような鉄の音を響かせて刀で風の刃を砕く。
「ふふふ。そうね、沢山楽しみましょう!」
途端、リミエールの周囲の空気がねじ曲がり、無数の風の刃が出現する。その無数の刃はキリ目掛けて不規則な動きをしながら勢いよく迫る。
刃はやがて地面とキリに衝突し、爆発音とともに地面を抉り、爆ぜさせ、土煙をあげた。
圧倒的な力だった。しかし、
「──この程度ですか」
「…面白いわ。すごく面白い!」
リミエールは顔を美しく、歪めた。
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皆さんこんにちは!きむちと申します!
初めて後書きというものを書かせていただきます。
この小説は見てわかる様に、死神と天使を題材にしたバトル小説となっています。
いやあ、とても大変ですね。主にバトルシーンが。きっと皆さんはこの小説のバトルシーン部を「読みにくいな」とか、「何コレわけわからん」とか思いながら読んでいるに違いありません…しくしく。
というわけで精進して行くしかないですね。これ。とりあえずこれからも頑張っていくのでこのきむちをよろしくお願いします。
つまらない小説だなと思ったならとりあえず僕の名前と顔を好きにイメージして藁人形に釘でも打って頂いたり、ご飯にかけて食して頂いても構いません。(構うけど)とりあえず!こ、これからも小説を読んでいただけると嬉しいです!それからレビューとか感想とかも僕のちょー励みになってますので気が向いたらよろしくお願いします!それではまた!!
Byきむち
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