♡はち切れんばかりのたわわをお持ちで、それをセーターで覆っております所♡

x頭金x

第1話

 年の瀬が差し迫っています。こんなにも時が経つのは早いものかと、改めて実感しているのはこの私、小松義男(34)であります。窓外を往来する人々もどこか時間に急かされている様に見えます。


 農業機器メーカーの営業として日々社会のために身を粉にして働いております私は、今日無事に商談をまとめ、ここ、主張先の地方都市のドトールにおいて、6割も税を国に納めることが出来ますタバコをふかしながら、窓の外を見ながら、ぼんやりとそんな事を考えておりました。お、うら若き乙女が寒空の下を歩いておりますな。私のムスコが好きそうな乙女であります。


 2本目に着火致しました時、喫煙席と禁煙席を隔てている自動ドアがオープンしまして、うら若き乙女が入ってきました。彼女は席に座るや否やマルボロメンソールライトに火をお着けになりました。その所作は流麗で、とても吸い慣れているな、と言うのが第一感であります。


 吐き出す煙を袋に詰めて持って帰りたいな、と思いました。


 彼女は小柄で、150センチぐらいでしょうか?細身であります。髪は明るい茶色、はち切れんばかりのたわわをお持ちで、それをセーターで覆っております所、それはパッツンパッツンでたわわの下にはくっきりと黒い影がびっしりであります(私はそのたわわを持ち上げて黒い影ををなくして、手を離しバインバインしている時の影を見るのが大好きであります)。その上には革ジャンを着込み、下は短パンジーンズを履きこなしておりますが裾は破れて白い糸が垂れております(私の分身をそこにかけ、どっちがどっちだ?と彼女に問いたい)。その下に黒いタイツを着込み、靴は汚れたスニーカー(ねぶって汚れを落としましょうか?)。


 上から下までマジマジと見ておりますと彼女と目が合いました。彼女は煙を吐き出すと同時に、以下のセリフを吐いたのであります。


「何ジロジロ見てんだよ。キモいんだよ。壁でも見てろハゲ」


 確かに私はハゲております。それはものの見事にハゲておりますよええ。あ!?ハゲをなめんなくそビッチが!!!!


「君、見たところ二十歳超えてないよね?年齢確認できるもの持ってる?」


「超えてるよ。ってか何でてめーに見せなきゃいけないんだよ。店員かよ」


「うん、僕ここの店員なんだ。今日は休みだけどね」

 

 清々しいほどの嘘を付きました。


「嘘つけハゲ」


「嘘じゃないよ、本当だよ。店長なんだ。だから年齢確認できるもの見せてくれるかな?」


「だから嘘ついてんじゃねえよハゲ。店長は私だ」


「君、嘘は良くないよ」


「ふざけんなよハゲ。じゃあ店員呼んで聞いてやろうか?どっちがここの従業員かを」


 それはマズいであります、この女の言うこともホントっぽいし、うん。


 私は壁を見ました。うん、壁であります。お、ここペンキがハゲてますなあ。

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