集団塾への入塾

この塾には、私の第1志望校専門のコースがあった。

入塾テストがあったが、難なくパスして入塾。

入塾テストをパスしたのだから、ある程度の位置にはいるのだろうと思っていた。

しかし、現実は全然違った。

私よりも頭の良い人たちがたくさんいる。

学校でも、ほとんどトップを取り続けてきた私にとってそれは衝撃だった。


5年生の夏、合宿があった。

私は塾に入りたてで、友達は一人もいなかった。

その合宿で私は一番下のクラスである、Cクラスに振り分けられた。

ショックだった。

友達ができた。

バスに乗ったときに隣だった子と、前に座っていた二人と。

三人と同じ部屋になった。

仲良くなったが、三人はA、Bクラスだった。

友達ができた嬉しさと、私がCクラスで三人はA、Bクラスのことによるショック。

気持ちが混在していた。

私は、この合宿によって火がついた。

ある程度は、勉強を真面目にするようになった。


この塾には、作文の授業があった。

入塾時は、作文の能力は下の下だった。

しかし、毎週作文を書き続けたことと、作文を教えてくれる文系の先生が好きだったのが上手く融合したことで、しばらくすると作文だけ塾内でトップの成績を取るようになった。


4教科も、ある程度は伸びた。

しかし、算数だけは大の苦手でどうしても伸びなかった。

模試を受けても、上の時と下の時の差が激しくAクラスとBクラスの行き来を繰り返していた。


大晦日、決起会があった。

塾の先生に、あなたは中途半端。受かるかどうか分からない。そう言われた。

なんの感情も起こらなかった。そんな自分に驚いていた。

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