第1志望校 合格発表
第1志望校の合格発表は、平日だった。
私は普通に登校し、親だけが見に行く形となった。その頃、私はまだ親と喧嘩中だった。だから、合格発表を見に行くか行かないか、そんな話すらしなかった。別に困らなかった。私は、当日の手応えがあまりにもなかったため、落ちていると確信していた。だから、親に聞かなくても結果が分かっていた。
合格発表の夜妹が寝静まった後、親に呼ばれた。無視しようとしたけど、腕を掴まれていたから出来なかった。仕方なく、親の向かい側に座った。
「合格発表を見に行きました。落ちてたよ」と単刀直入に切り出されて、返した私の言葉は、
「そうですか、用件はそれだけですか。」だった。
「これだけ」
と親が言った瞬間、私は寝室に向かった。
一秒たりとも同じ空間にいたくなかった。
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