第8話 二人だけの約束〜フレンドデート〜
それから数か月が過ぎ――――
高3。
「はぁ〜〜…高校3年生だよ…」
私は溜め息混じりに言う。
「本当だよね……」と、世利南。
私達は平凡で忙しい年を迎えた。
そろから、例の彼とは別れた。
「何か今年も彼氏いないままの年になりそう…」
世利南が言った。
「確かに…」と、私。
そんな私自身、遠哉への想いを抑えていた。
本当は凄く告白したくて
想い伝えたくて
仕方がない
でも―――
今の仲が壊れるのも嫌だから
そんな弱気になっている
自分がいる
♪〜
【遠哉の好きなタイプは相変わらず変わらないの?】
♪♪〜
【変わらないけど、どうして?】
♪〜
【ううん。ふと思っただけ】
【だって、タイプとかって変わったりするから、どうかな?と思っただけ】
♪♪〜
【そうか】
【なあ、今度、出掛けないか?2人で】
ドキン
まさかのお誘いに胸が大きく跳ねた。
♪〜
【えっ!?2人で?】
♪♪〜
【嫌?】
♪〜
【嫌じゃないよ】
♪♪〜
【じゃあ行こう!】
♪〜
【良いけど、どうして2人?】
【せっかくなら4人の方が良くない?】
♪♪〜
【4人が良いなら4人でも良いけど】
♪〜
【良い!2人で行く!】
♪♪〜
【じゃあ決定な♪】
【俺的には、2人が良いのが本音】
【また、日時とか連絡する】
♪〜
【分かった!】
私達は、話題を変えつつも、2人でフレンドデートコースを話していた。
2人で お出かけ
私は 正直 嬉しかった
そして、フレンドデート当日。
私達は、同じ方向から行くも、待ち合わせをしデート気分を楽しむ事にした。
相手が
待ち合わせ場所に
来るまでの
ソワソワ感と
ドキドキ感
「瑞生!」
ドキッ
愛する人の登場に私の胸が大きく飛び出す勢いで跳ねる。
「遠哉!」
「色々と話した結果、デートコース決めさせて頂きました!」
ドキッ
デートという言葉に胸が大きく跳ねる。
「デ、デートコースっ!?」
「そう!だってフレンドデートだし。一応、デートだろう?」
「いや…でも…」
「別に良くね?俺が、そうしたかったんだし。さ、行こうぜ!お姫様」
スッと手を差し出した。
「お、お姫様って…」
「じゃあ、お嬢様?」
「お嬢様とか、お姫様とか、そんな扱いしなくても良いから!」
恥ずかしさに、ちょっと顔を赤らめる。
クスクス笑う遠哉。
私な手を掴むと歩き始める。
私は、遠哉との時間を楽しんだ。
その日の帰り際――――
「遠哉」
「ん?」
「…もう少し…」
「えっ?」
「う、ううん…やっぱり何でもない。今日は、ありがとう!また…」
「来る?」
「えっ…?」
「家」
ドキッ
「い、良いっ!大丈夫!帰るから!」
「そう?俺はもう少し一緒にいたいけど?」
ドキン
「どうする?無理強いはしない。いつでもチャンスはあるし、出掛ける事も出来るから」
「家…一緒に…行って…良い…?」
遠哉は、優しく微笑むと、私の手を掴む。
「了解!」
私達は、お互い自分の本心を言い合った。
別に、何するわけじゃなくて、もう少し一緒にいたいと思った。
友達とは言え、付き合ってもいないのに、図々しく家に行って良いのか? etc.
そんな各々の色々ないくつかの胸の内を伝え合った。
だけど、お互い一緒にいたいと思った事に嘘はなかった事に気付くのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます