　なんだかんだで北海道と一緒に帰る青森……

「ちょっと道雪、さっきからあの女が怖いんだけど……」

　熱い視線のまま一向に目を離さない青森に対して、セタは漫画なら顔に縦線が入る思いであった。

「まあ悪気は無いし……明日はイセポに代わってもらうか？」

「……イセポ？」

　北海道の言葉に青森が首を傾げる。

「ああ、実はうちにはもう一人コロポックルがいて――」

「……もう、一人……」

（ぐお……言わなきゃ良かったか…………）

　もう一人コロポックルがいるという事実に尋常ではない覇気を見せる青森に北海道が恐れをなして後ず去った。

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