第17話 北海道の同居人② 北海道 セタ イセポ
「ちょっと待て、俺が今日何をしたっていうんだ?」
当然の質問に、姉のセタは怒って顔を赤くし、妹のイセポは恥ずかしそうに顔を赤くする。
「誤魔化したって駄目なんだから、あたし達見てたのよ、道雪があのデカ女に抱きついているのをね!」
「あれは岩手が倒れないよう支えてやってたんだが……」
「嘘言いなさい! そんな事言って本当はあの女の横乳堪能してたんでしょあーやらしー」
その叱責に、妹のイセポがぴくっと反応する。
「……やっぱり、道雪くんも大っきいのがいいの?」
嬉しそうに自分の立派なモノを見てから上目遣いに尋ねるイセポ、姉のセタは無表情で自身の胸をぺたぺたと触ってから、
「煩悩退散!」
と言って道雪の頭に飛び蹴りを喰らわせた。
「と、とにかくあたし達は教育係りとして言わせてもらうけど、一八歳になるまであらゆる不純行動を禁じるからね!」
「じゃあお前らが俺の布団に入ってくるのはなんなんだ?」
「あたしらは人間じゃないからいいの! だいいちあんたなんてあたしらからしたら子供みたいなもんなんだから親が子供と一緒に寝るのは当然でしょ! あーもう今日はとことんお説教で拘束してやるんだから! イセポもいつまで動揺してんの!」
「あう、ご、ごめんなさいお姉ちゃん」
それから二人のお説教タイムが始まるが、イスに座ってもなお二人よりも背が高い北海道は特になんの怯えも見せず、スッと両手を突き出し、不意に二人の頭を撫で始める。
「わわ、な、何すんのよこんなんで誤魔化そうなんて、って、イセポ何喜んでるのよ!」
「えへへー、ナデナデされちゃった」
(小動物……)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます