騎士の努め

シヨゥ

第1話

 今日も剣を振るい、書を読む。それが毎日の日課だ。風が吹こうが雨が降ろうが、体調がすこぶる悪かろうが必ず行っている。

 剣が持ち上がらない日もある。そんな日は一振りに全力をかける。

 まぶたが重い日もある。そんな日は1ページを読むことに全力をかける

 質は問わない。量も問わない。その日に行われたという事実が重要なのだ。

 はじめは誰もが無名の騎士。それが名を轟かせる名の有る騎士になる。剣を振るうのも、書を読むのもそうなるための努力に他ならない。

 同輩はそんな俺を笑う。そんな努力は無駄だと。結局は運だと。

 うるさい。そう心の内で叫び今日も剣を振るい、書を読む。努力が必ず実を結ぶとは限らないのなんて百も承知だ。だが名を轟かせる騎士たちは努力をしているのだ。

 積み重ねた努力の上に名の有る騎士は立っている。その場所へ辿り着くために今日も努力する。辿り着けることを信じて淡々と努めるのだ。

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騎士の努め シヨゥ @Shiyoxu

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