第33話  天使のてんちゃん イオンでアイスを買う

天使のてんちゃん イオンでアイスを買う。


天国は、晴天が続いていた。てんちゃんはゴロゴロ床に転がりながら、「暑いでしゅ、夏休みなのに、どこにも行かないのは酷でしゅ」とここ数日ぼやいていた。

女神様もたまには涼しいところに連れて行ってもいいと思った。

「神様、てんちゃんを遊びというか買い物につれていってあげてもいいでしょうか?」

「えっ買い物でしゅか。アイス食べたいでしゅ」

「そうじゃなー。お賽銭でたまには、人間界に行くかのう・・」

というわけで、いつも通り、神様、女神様、てんちゃんでイオンに行くことにした。

ちゃんとおしゃれ着を着て出かける。てんちゃんはイオンに着くと駆け足でアイス売り場に行った。

「しゅごいでしゅ。アイス一杯でしゅ」

目を輝かせてみつめる。

「神様は、何にするかのう・・。そうじゃ雪見大福がいいなー」

と一個とった。案の定、神様にピッタリの品だった。

「女神さまは、ピノにしましょうかしら?」

女神さまは少しづつ楽しめるアイスがお好みのようだ。

「てんちゃんは何にしようでしゅかね・・・」

といって、パーンとハーゲンダッツの抹茶をとった。

神様と女神様が驚いた。5歳の子が抹茶でハーゲンダッツを買うとは!

「どうしたでしゅか?」

「いや・・てんちゃんらしいね」

あいかわらず、可愛くなく渋いてんちゃんだと思った。

                                  おわり

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